時空警察ヴェッカーシグナ

概要

『時空警察ヴェッカーシグナ』は、日本の特撮テレビ番組で、時空警察ヴェッカーシリーズの第3弾です。本作は、2007年の7月6日から9月21日まで、TOKYO MXで毎週金曜日の23時30分に放送されていました。オリジナルビデオ作品『時空警察ヴェッカー』やその続編である『時空警察ヴェッカーD-02』に続く作品です。

本作は、時空犯罪から時間と歴史を守る時空刑事たちの物語に基づいていますが、異なる点があります。それは、本作品では時空刑事としての訓練中の候補生たちが主人公として描かれ、彼らの成長や奮闘が主なテーマになっていることです。監督の畑澤和也は、特撮ヒロイン作品の製作が増加する中で、再度このジャンルに真剣に取り組みたいと思うようになったと言います。最初は全く新しい作品として構想されていましたが、作品の関係者が多く過去のヴェッカーシリーズを記憶していたため、シリーズの一部として位置づけられることになりました。

変身シーンに関しては、前作『D-02』では省略されていましたが、本作では主人公たちが「ヴェックフォーム」と呼ばれる制服姿と「エクスターナルフォーム」と呼ばれる素顔を隠した戦闘スーツ姿に二段階で変身するスタイルが採用されています。この変身スタイルの特徴は、毎回のストーリーにおいて登場することで、物語の中でのキャラクターの成長を感じさせます。

本作品は本来、DVDソフトでの販売予定でしたが、放送局の都合により、地上波で半分に編集した形で放送されました。他の地域の視聴者のために、放送月に合わせてDVD全6巻がリリースされ、これにより全国のファンが鑑賞できるようになりました。

『時空警察ヴェッカーシグナ』は、キャラクターの特徴付けに重きを置いており、特に候補生たちの個々の背景や成長が描かれています。物語の中では、彼らの中で栄光を求める競争や友情、葛藤が中心テーマとなっています。一方、前作までの大きな概念であった「時間」に関連した要素は薄れており、この点についてはシナリオライターの兵頭一歩も反省を述べています。

キャスティング

キャストは、著名な俳優ではなく、まだ色が付いていない新人たちが選ばれました。この目的は、キャラクターを純粋に表現することにあります。オーディションでは、15歳以下の俳優から主人公たちを選定し、平均年齢は14歳という若々しいキャスト構成になりました。特に葉月あいが演じる春日さりあは、当時11歳ということで注目を集めました。主要キャラクターはシグナの4人に加え、時空特捜キリーの桐乃かすみも含めて設定されています。

男性キャラクターとしては、『ウルトラマンメビウス』で知られる和田三四郎が主役では初の男性変身キャラクターである時空刑事オリオン役を務めました。また、初代で制作に携わった渡洋史も出演し、特撮ヒーローの先輩として注目を集めました。真夏竜の特別出演もファンにとっては嬉しい出来事でした。

商品化と放映後の展開

放送と同時に、フィギュア商品としてミクロマンとのコラボ商品も発売され、これにより作中のキャラクター設定を映像化した特典DVDが付属しました。放映終了後には、外伝として映画『時空警察ハイペリオン』が公開され、シリーズの舞台作品も上演されました。

あらすじ

物語は2007年、西暦に設定されています。23世紀から時を超えてやってきた春日さりあらが、時空刑事を目指して現代人として生活しながら訓練する中、時空犯罪者の存在に気づき、熱い思いで彼らに立ち向かう姿が描かれます。彼女たちの奮闘は、時間と歴史を守るための過酷な戦いを繰り広げます。

このように『時空警察ヴェッカーシグナ』は、人々の心に残るキャラクターたちの成長を描いた特撮作品として、多くのファンに愛される作品となっています。

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