晋州

晋州（しんしゅう）は、中国にかつて存在した州であり、その歴史は南北朝時代にまで遡ります。主に現在の山西省臨汾市一帯に位置し、時代の変遷とともにその行政区画や名称が変化しました。

魏晋南北朝時代

晋州の前身は、北魏の孝昌年間に設置された唐州でした。528年（建義元年）に晋州と改称され、この時、晋州は広大な領域を管轄していました。具体的には、平陽郡・北絳郡・永安郡・北五城郡・定陽郡・敷城郡・河西郡・五城郡・西河郡・冀氏郡・南絳郡・義寧郡という12もの郡と、31もの県をその下に抱えていました。この時代の晋州は、北魏の地方行政における重要な拠点の一つであったと考えられます。

隋代

隋代に入ると、晋州の管轄範囲は縮小され、隋初には6郡7県を管轄するにとどまりました。しかし、607年（大業3年）に隋の行政改革により州が廃止され郡が置かれるようになると、晋州は臨汾郡と改称されました。臨汾郡は、下部に7県を管轄する郡として再編されました。さらに、隋末の混乱期である618年（義寧2年）には、臨汾郡は平陽郡と改称され、その名称は再び変更されました。このように、隋代における晋州（臨汾郡、平陽郡）は、短期間のうちに名称や管轄が大きく変動しました。

唐代以降

唐代に入ると、618年（武徳元年）に唐によって平陽郡は再び晋州と改められました。しかし、742年（天宝元年）には、晋州は平陽郡と再び改称されました。その後、758年（乾元元年）には、平陽郡は晋州の称にもどされ、以降は晋州としてその名が定着しました。唐代の晋州は河東道に属し、臨汾・洪洞・神山・岳陽・霍邑・趙城・汾西・冀氏の8県を管轄しました。これらの県は、晋州の経済や文化を支える重要な地域であったと考えられます。

1116年（政和6年）には、北宋により晋州は平陽府に昇格し、その役割を終えました。平陽府への昇格は、晋州がそれまで培ってきた政治的、経済的な重要性が認められた結果と言えるでしょう。

晋州の歴史は、中国の地方行政制度の変遷を色濃く反映しています。南北朝時代から北宋時代にかけて、その名称や管轄地域を変化させながら、この地域において重要な役割を果たし続けました。

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