晋州姜氏

晋州姜氏について

晋州姜氏（チンジュガンし）は、高句麗の兵馬都元帥であった姜以式将軍を祖としており、朝鮮半島の慶尚南道にその本貫を持つ氏族です。2015年の統計によると、この氏族の人口は968,109人に達し、同系統の晋陽姜氏も193,217人という勢力を誇っています。

姜姓の起源

姜姓の起源は、中国の伝説的な皇帝の一人、炎帝神農氏にまで遡ります。炎帝は姜水のそばで育ち、後にその地名から「姜」という姓を採ることとなりました。203年には蜀漢の大将軍・姜維が平襄侯として封じられ、その子孫が天水郡に定住しました。脱あつな歴史の中で、姜族は朝鮮半島に帰化したと考えられています。

始祖と将軍の活躍

晋州姜氏の始祖、姜以式将軍は高句麗時代の名将で、598年に隋に対抗すべく兵馬元帥に任命され、5万人の精兵を率いて出撃しました。隋の大軍に敗れたものの、再び水軍を編成し、隋の水軍を大きく破る快挙を成し遂げました。彼を祀る鳳山祠は慶尚南道に存在し、毎年旧暦の3月10日に彼を偲ぶ祭りが行われています。

晋陽侯姜縉

高句麗滅亡後の646年に生まれた姜縉は、科挙に合格し、その功績から晋陽侯に封じられました。彼の教え子たちはさらに多くの官職に就くとともに、晋州姜氏と称されるようになりました。

人口と地域分布

最新の調査によると、晋州姜氏の人口は325,288世帯、1,044,386人に達するとされています。地域別の分布では、ソウル市に65,409人、京畿道に52,957人、慶南に35,072人、釜山に31,969人が居住しており、韓国全人口の中で姜氏は6位に位置づけられています。

姜氏の派閥

晋州姜氏は「殷烈公派」「博士公派」「少監公派」「関西公派」「仁憲公派」の5つの主要な派閥に分類されます。中でも博士公派は人口の80％を占め、歴史的に見ても大きな影響力を持っています。

博士公派のルーツ

博士公派の先祖である姜啓庸は日本征伐の際に高麗と蒙古の連合軍を指揮しましたが、台風に遭遇し失敗。子孫の中には、朝鮮の建立時にも登場する重要な人物が現れています。この派閥からは歴史的な忠臣や文人、思想家が数多く輩出されています。

その他の派閥

少監公派は高麗時代の姜渭庸を祖とし、その家系からは多くの官職が生まれました。関西公派は大将軍姜元老に因み、仁憲公派は姜弓珍を祖にしています。

済州島と流刑

晋州姜氏は歴史の中で済州島に流刑されたケースがいくつかあります。例としては、姜允熙や姜仁徳が流刑中に地元で学問を広めたエピソードがあります。

半島における姜氏の影響は深く、彼らの歴史は朝鮮民族のアイデンティティに強い影響を与えています。彼らの文化や伝統を後世に伝える役割は、今もなお重要です。

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