普門寺 (京都市)

普門寺（ふもんじ）

普門寺は、かつて京都府京都市東山区、現在の東福寺の隣接地に存在した臨済宗の寺院です。山号を凌霄山と称していました。この寺院は、臨済宗京都十刹の一つに数えられていました。

歴史

普門寺は、藤原道家が開基となり、円爾を開山として創建されました。特筆すべきは、東福寺が建立される以前に、藤原道家が円爾を開山として迎えたという点です。寺内には、無準師範が筆を執ったとされる「普門院」の額が掲げられ、観音立像が安置されていました。さらに、渡辺了慶や海北友松といった著名な絵師による襖絵七十四面が寺を飾っていました。

1380年（康暦2年）には、室町幕府の三代将軍である足利義満によって準十刹に列せられ、その6年後の1386年（至徳3年）7月10日には、正式に京都十刹の一つに列せられました。これにより、普門寺は室町幕府からもその重要性を認められることとなりました。

しかしながら、普門寺が具体的にいつ廃寺となったのかは、現在も判明していません。ただ、その名称のみが、東福寺の塔頭である常楽庵の客殿、庫裏、塔司寮に受け継がれています。このことは、普門寺がかつてこの地に存在した重要な寺院であったことを物語っています。

普門寺は、その歴史の中で、京都の禅宗文化において重要な役割を果たしました。創建から廃寺に至るまでの詳細は不明な点も多いですが、その名は東福寺の一部の建物に残り、かつての栄華を静かに伝えています。

脚注

[ここに脚注を入れることを想定していますが、提供された情報には脚注がありません。必要であれば追記します。]

関連項目

京都十刹
東福寺

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