暗黒街全滅作戦

『暗黒街全滅作戦』は、1965年に公開された日本のアクション映画であり、暗黒街シリーズの第7作にあたります。監督は福田純が務め、石松愛弘と小川英が脚本を共同で執筆しました。撮影は宇野晋作が担当しています。

ストーリー

物語の舞台は、関東の片岡連合会と関西の大門組という二大勢力が、地方都市に進出し勢力を拡大している時代です。東海市は、その二つの勢力の接点となっていました。人口20万人のこの街を牛耳っていた根津組の組長が、列車内で殺害されるという事件が発生します。根津組長の葬儀の日、片岡連合会の名代である尾形燐太郎が3人の部下と共に東海市に乗り込みます。彼の目的は、西条組を支援する大門組に対抗し、根津組を片岡連合会に引き込むことでした。実は、根津を殺害したのは尾形だったのです。

一方、尾形と共にやってきたチンピラの五郎は、根津の娘である千賀子に近づき、気弱な二代目である島田を排除して、東海市を自分のものにしようと企みます。根津組と西条組は対立し、「会長を殺したのは西条組だ」という噂が広まり、街には不穏な空気が漂い始めます。

インテリヤクザの島田は、西条の死に衝撃を受け、大門に仲裁を依頼します。手打ち式当日、島田の前に立ちはだかったのは五郎と尾形でした。彼らは互いに、この機会に乗じて東海市を支配しようと目論んでいたのです。抗争の準備が進む中、尾形はバー「ローリエ」のホステスであるみどりが、根津暗殺の目撃者であることを知ります。そして、彼女を殺害し、さらにその現場を目撃した千加子までも手にかけます。これにより、尾形は五郎との全面対決を余儀なくされます。島田派は、尾形と五郎に対抗するため、助っ人を集めます。

東の片岡、西の大門を後ろ盾にした最終決戦が始まります。銃声が響き渡り、大乱闘が勃発。五郎の拳銃が尾形を撃ち抜きます。かつて根津の会社が入っていた建物には新しいプレートが掲げられ、五郎が椅子に座っていると、ビルの一室が炎に包まれます。殺し合いが繰り返された暴力の街には、悲惨な傷跡と共に、ヤクザ世界の虚しさが漂っていました。

スタッフ

監督：福田純
脚本：小川英、石松愛弘、福田純
製作：角田健一郎
撮影：宇野晋作
音楽：広瀬健次郎
美術：育野重一
編集：藤井良平
照明：高島利雄
録音：藤好昌生
スチール：岩井隆志

キャスト

尾形燐太郎：三橋達也
兵堂五郎：佐藤允
島田治：平田昭彦
青柳千加子：浜美枝
細川みどり：北あけみ
根津大作：松本染升

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