曹幹

曹幹（そう かん）

曹幹（生年不詳 - 261年）は、中国三国時代の魏の皇族であり、曹操の息子の一人です。別名は曹良（そう りょう）。父は曹操、母は陳姫（ちんき）です。

生涯

曹幹は初め、高平亭侯（こうへいていこう）に封じられました。その後、領国替えが何度かあり、その間に侯から公へと爵位が上がりました。222年には河間王（かかんおう）、232年には趙王（ちょうおう）に封じられています。234年には、禁令を犯して賓客と交際したという記録が残っています。

景初（けいしょ）・正元（せいげん）・景元（けいげん）の各年間に領地の加増が続き、最終的には計5千戸を領するまでになりました。

曹幹の母である陳姫は、曹操の側室でしたが、曹幹が3歳の時に亡くなりました。そのため、彼は王昭儀（おうしょうぎ）の手によって養育されました。さらに彼が5歳の時、曹操の病状が悪化し、『魏略』によると、曹操は涙を流しながら異母兄である曹丕（そうひ）に「この子は5歳にして両親を失おうとしている。どうかよろしく頼む」と言い残したとされています。

曹操が亡くなると、曹丕（文帝）は曹幹を傍に置き、他の弟たちよりも手厚く待遇しました。曹幹が曹丕のことを父と呼んだため、曹丕は「私はお前の兄だ」と言って不憫に思い涙を流したと伝えられています。ちなみに、曹丕と曹幹の年齢差は数えで30歳もありました。

261年に曹幹は亡くなりました。

三国志演義

小説『三国志演義』には、曹幹は登場しません。

曹幹は、幼くして母を亡くし、父の臨終の際には異母兄に託されるという境遇でしたが、曹丕の厚遇を受け、恵まれた生涯を送った人物と言えるでしょう。彼が歴史に名を残すことはありませんでしたが、曹操の息子として、また曹丕の弟として、その存在は記憶されるべきでしょう。

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