曾志偉

曾志偉（エリック・ツァン）：香港エンターテインメント界のレジェンド

曾志偉（エリック・ツァン、1953年4月14日生まれ）は、香港映画界に欠かせない存在として知られる、俳優、映画監督、プロデューサー、そして司会者です。客家人の血を引く彼は、16歳からプロサッカー選手として活躍し、香港代表にも選ばれるほどの才能の持ち主でしたが、怪我のため現役を引退。その後、映画界へと転身しました。

最初はスタントマンとしてキャリアをスタートさせましたが、1980年代から俳優としての活動を開始。黒社会のボスからゲイの男性まで、幅広い役柄を演じ分け、コメディからシリアスなドラマまで、その演技力は高く評価されています。『インファナル・アフェア』での圧倒的な存在感は、多くの観客に強烈な印象を与えました。

俳優としての活動のみならず、監督やプロデューサーとしても活躍。1981年にはサミュエル・ホイ主演の『悪漢探偵』で監督デビューを果たし、その後も数多くの映画製作に携わっています。現在も映画製作会社役員として活躍する一方、年間数本の映画に出演し続け、精力的に活動を続けています。

彼の才能は数々の受賞歴にも裏付けられています。1991年には『愛という名のもとに』で香港電影金像奨最優秀主演男優賞を、1997年には『ラヴソング』で同賞最優秀助演男優賞を受賞。さらに1998年には『ホールド・ユー・タイト』で金馬奨最優秀助演男優賞を受賞するなど、演技力が高く評価されています。

俳優としての活動以外に、彼は香港のテレビ界でも人気司会者として活躍しています。特に、TVBで放送されたゲーム番組『奨門人』シリーズは、1995年の放送開始以来、高い視聴率を誇り、香港の人々から絶大な人気を集めました。一時期放送終了したものの、2008年には新シリーズがスタートし、再び視聴率30%以上を獲得する人気番組となりました。

曾志偉は香港において、知らない人がいないと言われるほどの知名度と人気を誇ります。彼の多才さと、エンターテイメント業界への多大な貢献は、香港映画史に大きな足跡を残しています。

監督作品
悪漢探偵 (1982年)
悪漢探偵2 (1983年)
香港トワイライト・ゾーン/摩訶不思議物語 (1985年)
十福星 (1986年)
サンダーアーム/龍兄虎弟|サンダーアーム_龍兄虎弟 (1986年) ※ジャッキー・チェン主演作品で、ジャッキーの怪我により途中降板
ときめき美少女隊 (1987年)
恋のカウントダウン (1987年)
蒼き獣（おおかみ）たち (1991年)

主な出演作品
曾志偉は、数多くの映画やテレビドラマに出演しています。彼のフィルモグラフィーは膨大で、ここでは代表的な作品の一部を紹介します。

映画
少林寺怒りの鉄拳 (1977年)
燃えよデブゴン 正義への招待拳 (1977年)
殺しのストッキング (1982年)
インファナル・アフェア (2002年)
インファナル・アフェア 無間序曲 (2003年)
インファナル・アフェアIII 終極無間 (2003年)
…（その他多数）

テレビドラマ
上海ラブストーリー (2005年)
君につづく道 (2008年)
金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件 (2013年)
* …（その他多数）

曾志偉は、俳優、監督、プロデューサー、司会者として、香港エンターテイメント界に多大な貢献を果たし、現在も第一線で活躍を続ける、まさにレジェンドと言える存在です。彼の今後の活動にも期待が高まります。

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