最戸

横浜市港南区 最戸（さいど）

概要

最戸（さいど）は、横浜市港南区の北部に位置する町です。現在の行政上の地名は最戸一丁目および最戸二丁目であり、この地域では既に住居表示が実施されています。

地理

この町は港南区の北部にあたり、その周囲を他の地域に囲まれています。具体的には、北から西にかけては横浜市南区の別所地区と接しており、南部は港南区内の大久保地区、東側は再び南区の大岡地区に隣接しています。町の形状は特徴的で、まるで日本語の鍵括弧「『」のような形をしていると形容されることがあります。このユニークな町域は、北東部に最戸一丁目が、そして西部から南部にかけてが最戸二丁目として分けられています。

一丁目の特徴

最戸一丁目は、南北方向に重要な交通路である鎌倉街道（神奈川県道21号横浜鎌倉線）と、京急本線の線路が通っています。京急本線の上大岡駅にも比較的近いため交通の利便性が高く、主に住宅地が広がっています。

二丁目の特徴

一方、最戸二丁目は、住宅地のほか、神奈川県戦没者慰霊堂といった施設が存在する地域です。

地価

地域の土地取引の参考となる地価として、住宅地の公示地価があります。2024年（令和6年）1月1日時点のデータによれば、最戸1丁目20番20号の地点で、1平方メートルあたり35万円の価格が示されています。

歴史

最戸の地は古くから存在し、かつては久良岐郡に属する最戸村の一部でした。

近代以降の変遷

明治時代に入り、1889年（明治22年）4月1日に周辺の久保、別所、中里、弘明寺、上大岡、下大岡、蒔田、堀之内、引越、井土ヶ谷、永田といった村々と合併し、大岡川村の大字（おおあざ）「最戸」となりました。

その後、地域の発展に伴い、1927年（昭和2年）4月1日には横浜市に編入され、「横浜市最戸町」が誕生します。さらに同年10月1日には、横浜市に区制が施行されたことに伴い、新設された中区の一部となり「横浜市中区最戸町」と改称されました。

区の所属変更と住居表示の実施

第二次世界大戦中の行政区再編成により、1943年（昭和18年）12月1日には南区に編入されます。そして戦後、再び行政区の再編成が行われた1969年（昭和44年）10月1日には、新設された港南区に所属が変更されました。

現在の最戸一丁目および二丁目の区域が最終的に確定したのは、1975年（昭和50年）7月28日に住居表示が実施されたことによります。この時、従来の最戸町と大久保町の一部を再編成して最戸一丁目と二丁目が新設されました。また、かつての最戸町の一部で飛地となっていた区域は、南区の中里二丁目に編入されました。この住居表示の実施をもって、かつての最戸町は廃止されました。

地名の由来

「最戸」という地名の起源についてはいくつかの説が考えられています。古くは「宍戸」や「鹿戸」といった文字で表記されることもありました。地名の有力な由来の一つとして、村の出入り口や境などに道祖神を祀った「道祖土（さいど）」に由来するという説が挙げられています。

主な施設

地域内には、日々の買い物に便利な食品館あおば最戸店、郵便業務を取り扱う港南郵便局などがあります。また、最戸二丁目には、戦没者の霊を慰めるための神奈川県戦没者慰霊堂が所在しています。

その他

* 郵便番号は233-0008であり、集配業務は港南郵便局が担当しています。

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