月亭ハッチ

月亭ハッチ：上方落語界を彩るベテラン

月亭ハッチは、1959年9月9日大阪府堺市に生まれた上方落語家です。本名は谷口裕司。上方落語協会に所属し、その軽妙洒脱な語り口と確かな技量で、多くの観客を魅了しています。

高校時代から続く落語との出会い

ハッチの落語との出会いは、意外な場所でした。大阪府立泉北高等学校時代、書道部に所属していた彼は、名ビラ書きの腕を買われ、寄席研究会に誘われます。そこで初めて落語に触れ、その魅力に深く惹きつけられました。

高校卒業後、先輩の誘いを受け大阪芸術大学へ進学しますが、中退。その後、転機となる出会いが訪れます。ケーエープロダクションでアルバイトをしていた際、関係者に誘われなんば花月へ。そこで、後に師匠となる月亭可朝と出会い、弟子入りすることになったのです。

アニメから名付けられた芸名と師匠との絆

彼の芸名「ハッチ」は、人気アニメ『昆虫物語 みなしごハッチ』の主人公から名付けられました。師匠である月亭可朝の下で、古典落語を中心に研鑽を積みました。中でも得意とする演目は「夢八」。師匠から多くの指導を受け、その技量は日々磨き上げられていきました。

入門後は古典落語を主に演じ、その真骨頂は「夢八」にあります。師匠である月亭可朝から多くの稽古を受け、その技量は他の追随を許しません。

滋賀の足袋屋から高松へ、そして高座へ

かつては滋賀県で足袋屋を営んでいたというエピソードも伝えられていますが、現在は香川県高松市を拠点に活動しています。2009年には、阿倍野区松崎町会館で行われた落語会に出演。「中風小便」を披露し、各地の高座に復帰。ベテランとしての風格と、若々しいパワーを兼ね備えた彼の落語は、多くの人々を惹きつけてやまないのです。

上方落語界の未来を担う存在

月亭ハッチは、古典落語の伝統を守りながら、現代の観客にも通じる魅力を伝える、希有な存在です。彼の落語には、長年の経験と研鑽から培われた深い味わいがあります。これからも、上方落語界を支え、その発展に貢献していくことでしょう。師匠譲りの確かな技量と、独自のユーモアセンスで、多くの観客を魅了し続ける月亭ハッチの今後の活躍に、ますます期待が高まります。

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