有明町 (苫小牧市)

有明町（ありあけちょう）

北海道苫小牧市の西部に位置する有明町は、現在、有明町一丁目および有明町二丁目として知られる地域です。この町は、住居表示が実施されており、過去の大規模な区画整理事業を背景に成立しました。

地理

苫小牧市の西部に位置する有明町は、その地理的な位置関係として、東側では苫小牧川を隔てて元町に隣接しています。西側は小糸井町と接しており、北側には光洋町や日吉町が広がっています。町域の南側は、太平洋に面しています。

歴史

有明町の歴史は、1969年（昭和44年）に始まった糸井土地区画整理事業と深く結びついています。この事業は、有珠川と糸井団地通りに挟まれたJR室蘭本線より南側の広大な区域（約143ヘクタール）を対象として行われました。対象範囲が広いことから、事業計画では、区域を複数に分割して新たな町名を設定することが定められました。具体的には、鉄道と国道の間の区域を3つ、国道よりも海岸側の区域を2つの合計5つの区画に分け、それぞれに新しい町名を付与し、さらに住居表示の方式に合わせて適切な数の丁目に細分化する方針が採られました。

新しい町名の選定および区画割りは、住民代表との協議を重ねながら進められました。その結果、国道と海岸線の間に位置する東側の区域が「有明町」と命名されることに決定しました。この町名の由来は、海岸地帯であるため東の地平線がさえぎるものなく見渡せ、夜明けの光を他の場所よりも早く知ることができるという、その地理的な景観にちなんでいるとされています。

新町名の実施は、当初1976年（昭和51年）8月からの予定でしたが、北海道による換地手続きに遅れが生じたため、実際の適用は同年9月1日からとなりました。さらにその後、1979年（昭和54年）11月1日には、有明町を含むこの事業区域全域において住居表示が正式に実施されました。

交通

有明町内には、地域の主要な幹線道路である国道36号線が通っており、自動車によるアクセスが容易です。鉄道を利用する場合の最寄り駅は、北隣の日吉町に位置するJR北海道室蘭本線の糸井駅です。バス路線については、道南バスが運行しており、登別温泉方面へ向かう路線や、苫小牧市内各地を結ぶ路線が利用可能です。

主な施設

有明町には、多様な事業所や店舗などが立地しています。

有明町一丁目には、移動サービスに関連する苫小牧第一観光ハイヤーやオリックスレンタカー苫小牧店、自動車販売会社の南北海道三菱自動車販売本社・苫小牧本店・ボディーショップ苫小牧、南北海道スズキ販売 スズキアリーナ有明などがあります。また、地域の生活や産業を支える施設として、苫小牧LPガス事業協同組合、函館マジマ苫小牧特設会場、食品加工会社の苫食などが所在しています。海岸沿いには苫小牧灯台が設置されています。

有明町二丁目には、物流拠点として日本郵便輸送苫小牧営業所やヤマト運輸 苫小牧有明営業所が置かれています。給油所としてはapollostation 有明SSがあります。飲食店では、金剛園 和み亭、一休そば 総本店、羅阿麺館などが営業しています。商業施設としては万代 苫小牧店やマルキタ家具センターが見られます。さらに、サケ製品で知られる王子サーモンの本店・北海道工場および苫小牧・北海道工場直営店も二丁目に位置しています。

その他

有明町の郵便番号は053-0812で、集配業務は苫小牧郵便局が担っています。地域の治安維持に関しては、所定の警察署および交番・派出所が管轄区域としています。

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