有沢製作所

株式会社有沢製作所

新潟県上越市に本社を構える株式会社有沢製作所は、電子機器産業に不可欠な各種材料の開発、製造、販売を手掛ける日本の技術企業です。英名では Arisawa Mfg.Co.,Ltd. と表記されます。同社の事業は多岐にわたりますが、特に強みとしているのは、電子回路の基盤となるプリント基板に使われる高性能な電子材料や、ディスプレイの鮮明さを支えるレンズなどの光学ディスプレー関連素材です。これらの主力製品を通じて、エレクトロニクス分野の発展に貢献しています。

企業沿革

有沢製作所の歴史は古く、1909年（明治42年）4月8日に有沢富太郎氏がバテンレース製造業として創業したことに始まります。その後、時代の変遷と共に事業形態を変化させていきました。1919年には日本ブレード株式会社へと組織変更を行いますが、1930年にはこれを解散し、再び創業者である有沢富太郎氏による個人経営の有沢製作所として再出発しました。戦後の1949年には、現在の組織形態である株式会社有沢製作所として新たな設立登記が行われました。

株式公開にも積極的で、1960年には東京証券業協会の店頭において株式を公開し、翌1961年には東京証券取引所市場第2部への上場を果たしました。事業の拡大に伴い、1991年には日本化薬株式会社との共同出資により、株式会社ポラテクノを設立。2002年には、より大きな市場である東京証券取引所市場第1部への指定替え（上場）を実現しました。企業の成長戦略の一環としてM&Aも行っており、2017年には株式会社サトーセンの全株式を取得し、グループ体制を強化しています。近年の東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、2022年には市場第一部からプライム市場へと移行しました。さらに、2023年には東京支店を東京本社へ改称するなど、組織体制の最適化を進めています。地域との連携も重視しており、2024年にはえちごトキめき鉄道の南高田駅のネーミングライツを取得するなど、ユニークな取り組みも行っています。

国内主要拠点

同社は国内に複数の事業拠点を展開しています。登記上の本店機能を持つ上越本社は新潟県上越市に位置し、経営の中枢を担っています。また、東京都台東区には東京本社を構え、首都圏における活動の拠点としています。この他、支店としては大阪市西成区に大阪支店を置いています。製造機能については、上越市内に南本町工場、中田原工場、中田原西工場の複数の拠点を持ち、さらに妙高市にも工場を有しています。営業活動の拠点としては、京都市に関西営業所を設けています。研究開発体制も充実しており、上越市の中田原には技術開発センターが、中田原西にはディスプレイ材料開発センターが設置され、次世代技術の研究開発を推進しています。

有沢製作所は、これらの国内拠点を連携させながら、創業以来培ってきた技術力と革新性を基盤に、エレクトロニクス分野を中心に社会に貢献する製品を提供し続けています。

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