有福島

有福島の概要

有福島（ありふくじま）は、長崎県南松浦郡の新上五島町に属する五島列島の一つです。この島は、長い歴史と特有の文化が息づいている場所として知られています。

歴史と水源の問題

2004年の新上五島町誕生以前は、旧若松町の一部として存在していました。有福島は日島と共に特異な状況にあり、これらの島は水道管が他の島とは接続されておらず、自給自足の形で貯水池から水を得ていました。しかし、夏季には水不足が常に問題となっていました。

地域住民にとって陸路の整備は長年の願いでしたが、旧若松町では沿岸での漁業を重視し、橋を架けるのではなく漁業施設の整備を優先しました。これにより、1970年度には漁生浦島から有福島への護岸、続いて1978年度には有福島から日島への護岸が完成しました。これらの工事は、長崎県道日ノ島猿浦線の一部として町によって管理されることとなりました。

交通インフラの整備

若松島から引かれた水道管を通じて、島民は若松島の針木ダムから安定した水を供給されるようになりました。1991年には若松大橋の完成により、中通島へのアクセスも向上しました。

2022年7月時点で、島には59世帯、102人の人口が暮らしています。これにより、有福島は小規模ながらもコミュニティとしてのつながりを大切にしています。

主な施設

島にある主要な施設としては、カトリック有福教会、頭子神社、そして日島簡易郵便局が挙げられます。特に頭子神社はキリシタンを祀る神社として、地域の歴史を深く反映した重要なスポットです。

交通アクセス

有福島へのアクセスは、奈良尾港から車で約45分、若松港ターミナルからは西肥バスの若松島内線を利用して約25分といったところです。2004年には若松町営渡船に代わって若松町営スクールバスの運行が開始され、2005年の大合併以降は新上五島町スクールバスとして各地へのアクセスが整備されました。現在は西肥バスにその運行が引き継がれています。島内には、有福東と有福西という2つのバス停があります。

文化と生活

有福島は静かな生活環境が魅力であり、地域の行事や祭りを通じて住民同士の絆が強く保たれています。また、五島列島全体の自然環境も豊富で、観光客が訪れることもありますが、地元の人々の生活は穏やかで地域に根ざしたものです。静かな自然の中で、住民たちは互いに助け合いながら生活を営み、島の文化を守っていく努力を続けています。

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