有馬礼子

有馬礼子

有馬礼子（ありま れいこ、1933年5月5日 - ）は、東京府出身の作曲家、編曲家であり、東京音楽大学名誉教授を務めています。本名は日暮禮子。作曲家として、戦後日本の音楽界において重要な足跡を残しました。

経歴

1933年、東京市中野区に生まれた有馬礼子は、幼少期に家族と満州へ移住。1946年に帰国後、高校在学中に演劇部で作曲を手掛けたことがきっかけで音楽の道へ進むことを決意します。東京芸術大学音楽部作曲科に進学し、下総皖一に師事。卒業後は東京音楽大学に勤務し、学長であった伊福部昭に師事しました。1965年から1968年には日本コロムビアのディレクターを兼務するなど、多岐にわたる活動を展開。

音楽理論、民俗音楽の研究に力を注ぎ、戦後日本の女性作曲家の先駆的存在として、数多くの作品を発表しました。東京音楽大学作曲科主任教授として長年教鞭を執り、後進の育成にも大きく貢献。2004年に名誉教授となりました。また、日本音楽著作権協会評議員、日本作曲家協議会理事、日本童謡協会会員なども歴任しています。

作品

有馬礼子の作品は、ピアノ曲から管弦楽曲、合唱曲まで多岐にわたります。代表作として、ピアノ曲集「風のダンス」や「子どもの庭」、交響曲「沖縄」などが挙げられます。特に「舞曲」は広く知られています。2009年にはピアノ小品集『版画スケッチ』が、2010年には『子守歌を聴こう! ねむの木の子守歌』が発売され、後者にはウィーン・アカデミー合唱団の指揮者であったT・C・ダヴィッド作曲の「浩宮殿下に捧げる子守歌」の編曲が収録されています。

主な作品リスト

交響曲第1番「沖縄」（2004年）
第1楽章「宮古」
第2楽章「八重山」
第3楽章「首里」
ピアノのためのスケッチ集「子どもの庭」（1966年）
ピアノのためのスケッチ集「風のダンス」（1970年）
ピアノ独奏曲「失われたものへの三章」（1970年）
連弾曲集「ふたりのメルヘン」（1975年）
オルガン曲「雅」（1977年）
金管七重奏のための「邂逅」
しの笛とピアノのための「流遷」
クラヴサンのための「小組曲」
ヴァイオリン曲「紫のアリオーソ」
ヴァイオリン曲「天使のソナタ」
ヴァイオリン曲「琉球ソナタ」
ヴィオラダガンバ用「四弦翠楽」
十三絃十七絃のための「琉球筝話」
ギターオーケストラのための「波の讃歌」（1982年）
ギターオーケストラのための「風と花と」（1983年）
女性合唱曲集「愛のメモリアル」（1974年）
「ちゅらうみ水族館のカーニバル」（2008年）
歌曲「神も眠るとき」
校歌
さいたま市立東岩槻小学校（作詞：下山つとむ）

この他にも、作品集や楽譜、著書を多数発表しています。

外部リンク

会員紹介 – 日本作曲家協議会
舞曲 有馬礼子 – YouTube（横内愛弓,recordsjp）

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