朝の歳時記

朝の歳時記（あさのさいじき）

「朝の歳時記」は、1966年10月10日から2005年3月31日まで放送されたラジオ番組で、中部日本放送（現・CBCラジオ）東京支社が制作を手掛け、全国にネットされていました。月曜日から土曜日までの朝の時間帯に、リスナーに日々の出来事や季節感を届ける役割を果たしていました。

概要

この番組は、デンソーが単独スポンサーとして支えており、長い期間にわたり、ナレーターは矢島正明さんから名古屋章さんへと交代し、そして川久保潔さんが約36年もの間、ナレーションを担当しました。川久保さんの声と語り口は多くのリスナーに親しまれ、彼が担当していた時期の番組冒頭には「今朝の言葉」というコーナーが設けられていました。

「今朝の言葉」は日々の名言を紹介するコーナーで、番組の印象を作っていましたが、後にオープニングテーマが始まる形に変更されました。デンソーは社内放送でもこの番組を流しており、非常に関与の深いスポンサーでしたが、2005年に番組はその幕を閉じることになりました。最終回では、放送回数が12034回に達し、感謝の気持ちが伝えられました。

番組進行

番組の進行は、基本的には長年にわたり変わらず、徐々に言い回しが変化していくという特長がありました。オープニングは、ネット局の編成により異なる形態があり、いきなり本題に入るパターンや掛け合い形式、さらには独立した番組としての紹介など、バリエーション豊かでした。

本編では、主に川久保さんが季節に応じた話題や時事問題を語り、リスナーにとって身近な情報を届けていました。例えば、趣味のパイプ収集について連続特集をすることもあり、リスナーの興味を引く工夫がされていました。エンディングでは川久保さんの一言で締めくくられ、リスナーとの親近感が感じられました。

放送終了後

2005年3月31日をもって番組が終了した後は、同じCBC制作の新たな番組「いすゞ お父さん・お母さんへの手紙」が始まることになりますが、ネット局は以前と比較して減少しました。このように、長寿番組の終了により、リスナーたちの間には寂しさが広がりました。

終わりに

「朝の歳時記」は、リスナーの日常生活に彩りを添えるための重要な存在となり、ラジオ番組としての地位を確立しました。長年にわたって放送されたこの番組は、特に年配のリスナーにとって親しみを持たれる存在であり、文化放送が制作した時期も含め、ラジオの歴史に名を刻む名番組となりました。今では懐かしい響きとなっていますが、当時のリスナーたちの思い出の中で生き続けています。

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