朝コータロー

朝コータロー氏は、1942年3月15日、関東州大連市生まれの歌手、声優です。大沢事務所に所属し、ソロ活動では「朝紘一」、「朝礼志」、「朝紘太郎」といった別名義も使用しています。

1958年、栗敏夫氏らと共に音楽グループ『ザ・タドポールズ』を結成。後に長年に渡り活動を共にすることになるヒデ夕樹氏もメンバーに名を連ねていました。その後、1966年、四国でのジョイントライブにおいて、尾崎紀世彦氏と出会い意気投合。1967年には栗氏、尾崎氏と共に『ザ・ワンダース』を結成し、ボーカル、ギター、ベースを担当しました。

『ザ・ワンダース』解散後は、ヒデ夕樹氏のグループ『ソウルフル・ブラッズ』に参加。1973年には、人気アニメ『スーパーロボット レッドバロン』の主題歌を担当し、同年にヒデ夕樹氏とのユニット『ヒデとコータロー』を結成。日立グループのCMソングとして国民的な知名度を誇る『日立の樹』（この木なんの木）を歌い、大きな成功を収めました。この楽曲は、1989年にCM曲の刷新に合わせてシングルCDとして発売され、現在でも広く親しまれています。

歌手活動と並行して、朝氏は声優としても活躍しています。独特の低音ボイスを生かし、数多くのテレビ番組のナレーションやボイストレーナーを務め、活動の幅を広げています。

代表的な楽曲としては、『レッドバロン』の主題歌や挿入歌、そして『日立の樹』などが挙げられます。特に『日立の樹』は、様々なバージョンでリリースされ、世代を超えて愛される名曲となっています。

また、テレビドラマ、テレビアニメ、映画、テレビ番組など、数多くの作品に出演。ドラマ『リング〜最終章〜』や『らせん』、『グレゴリーホラーショー』、『スペーストラベラーズ』、『GOEMON』など、幅広いジャンルで活躍を見せています。ナレーションとして参加した作品も多数あり、『人生が変わる1分間の深イイ話』、『奇跡体験!アンビリバボー』、『たけしの万物創世記』などの著名な番組でその声を聴くことができます。さらに、『レ・ミゼラブル』といった舞台にも出演するなど、その活動は多岐に渡ります。

CMへの出演も数多く、JR東海のCMなどでもナレーションを務めています。その他にも、『ほんとにあった! 呪いのビデオ』、『怪奇! アンビリーバブル』、『20世紀人物列伝 グレース・ケリー』などのナレーション、NHKスペシャルへの出演など、精力的な活動を続けています。

朝コータロー氏の経歴は、日本の音楽史、テレビ史において重要な位置を占めており、その独特の低音ボイスと幅広い才能は、今後も多くの人の心を魅了し続けることでしょう。

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