朝日放送制作・TBS木曜9時30分枠の連続ドラマ

朝日放送制作・TBS木曜9時30分枠の連続ドラマについて

朝日放送が制作し、TBS系列で放送された木曜ドラマ枠は、1969年から1971年にかけて毎週木曜日に放送されていました。この枠は、当初はボクシング番組「東洋チャンピオンスカウト」で始まり、その後の番組改編でドラマ専用の枠が設けられました。この改編により、当時の視聴者のニーズに応える形で、数々のドラマが放送されることになりました。

枠の設立背景

このドラマ枠は、1955年に開局した当時のKRT（ラジオ東京テレビ）から続いていますが、1969年4月の改編により新たに設けられました。元々は22時15分から放送されていたボクシング番組が、改編後に22時からの時間帯に繰り下げられる形で、同じ時間にドラマが放送されるようになったのです。さらに、朝日放送が持っていた火曜日のドラマ枠が消滅し、その親がこの新しい枠を受け継いだとも捉えられます。

初めて制作されたドラマ「娘すし屋繁盛記」は、元々金曜日の枠で放送されていましたが、同じく4月の改編により、この木曜枠に移動することになりました。この移動に伴い、放送時間も延長され、さらに多くの視聴者に楽しんでもらえるようになりました。

放送作品

このドラマ枠では「娘すし屋繁盛記」の終了後、朝日放送制作の45分ドラマが中心に放送されるようになりました。中でも注目された作品には、山内久司プロデューサーと脚本家の佐々木守が初めてタッグを組んで放送した「月火水木金金金」があります。また、緒形拳が主演を務め話題を呼んだ「豆腐屋の四季」や、佐野周二と関口宏の親子共演による「金太郎の孫」も記憶に残る確かな作品です。

1970年の4月16日以降は、新たに設けられた木下恵介・人間の歌シリーズが登場し、放送時間が短縮されましたが、その後も次々と新しいドラマが放送され、視聴者の支持を得続けました。特に「まごころ」や「だまって坐れ」は高い評価を受け、視聴率も良好でした。

最後の作品とその後

1971年の番組改編では、先に放送されていた枠と統合される形で、このドラマ枠は消滅してしまいます。最後に放送された作品は、石坂浩二が主演の「喧嘩は絶対いたしません！」であり、その放送をもってこの枠の歴史は幕を閉じました。その後、朝日放送は引き続きTBSの木曜21時枠において連続ドラマの制作を手掛けるようになりました。

スポンサーと影響

このドラマ枠では、数社のスポンサーが関与しており、白鶴酒造や味の素、ヤクルトといった企業がそれぞれの時期に支援を行っていました。特に、味の素は大阪万博の開催時に特別な紹介が加えられるなど、特別な時期を通じて視聴者にインパクトがありました。

このように、朝日放送制作のTBS木曜9時30分ドラマ枠は、1969年から1971年のわずかな間に、日本のテレビドラマの歴史において重要な役割を果たしました。多くの優れた作品が生まれ、視聴者の記憶に残る内容となったことは間違いありません。

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