白鶴酒造

白鶴酒造株式会社について

白鶴酒造株式会社は、兵庫県神戸市に本社を構える著名な日本酒製造会社で、創業173年を誇ります。清酒「白鶴」を中心に「白鶴まる」「忠勇」など多様な銘柄を展開しており、日本酒愛好家から高い評価を得ています。

概要

白鶴酒造は、灘五郷の一つである神戸・御影に位置し、所在地は神戸市東灘区住吉南町4-5-5です。企業内には白鶴酒造資料館もあり、団体旅行や個人の見学ができるスポットとして親しまれています。経営を担う嘉納（かのう）家は御影郷で名の知られた名門で、同じく御影にある菊正宗酒造の嘉納家と血縁関係があります。白鶴酒造の嘉納家は「白嘉納」と称され、菊正宗酒造の方は「本嘉納」と呼ばれています。

また、白鶴酒造は菊正宗酒造や魚崎郷の櫻正宗と共に、旧制の灘中学校を設立した歴史を有しています。7代目の嘉納治兵衛が設立した白鶴美術館は、特に中国の青銅器コレクションで有名で、阪神間の美術館の中で特に目立つ存在となっています。

コーポレートスローガンは「時をこえ親しみの心をおくる」であり、以前は「米・水・人が原点です」というフレーズが使用されていました。主力商品の白鶴「まる」のCMでは、主に地元の料理を紹介し続けており、俳優の矢崎滋が長らく出演していました。2009年には「まる」の25周年を祝う中で、新たなキャッチコピーやCM出演者が登場しました。

製品と技術の革新

白鶴酒造は、白鶴錦という独自の酒米の開発にも成功しています。近年では、酒造の技術を応用し、酒粕から得られる成分を使用した化粧品の開発に乗り出し、食品業界以外にもその事業を広げています。主な製品には多様な日本酒のほか、梅酒、料理用清酒、甘酒、さらには化粧品シリーズも含まれています。

歴史の流れ

1743年に創業した白鶴酒造は、1747年に清酒「白鶴」と名付けられます。その後1885年に商標を登録、1897年には嘉納合名会社に改組。合併を経て1947年には現在の商号「白鶴酒造株式会社」となりました。1964年に新たな工場を竣工し、1976年には「忠勇」の商標権を取得しました。

1995年には阪神・淡路大震災の影響を受けたものの、1999年にはISO14001認証も取得。また、2017年にはビールの輸入会社を子会社化し、現在はモルソン・クアーズからの商品の独占販売権も保有するなど取り組みを多岐にわたっています。

受賞歴とメディア露出

白鶴酒造は、全国新酒鑑評会での受賞経験があり、「白鶴」銘の酒は平成29年に金賞を受賞しています。また、テレビやラジオの番組にも提供しており、広くその名を知られる存在となっています。

これらの歴史と文化に根ざした活動を通じて、白鶴酒造は日本の酒文化を支える重要な企業として、今も進化し続けています。

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