朝鮮人民内務軍

社会安全軍の概要

社会安全軍（しゃかいあんぜんぐん）は、朝鮮語では「조선인민내무군」と呼ばれる。これは北朝鮮の人民保安省が2010年の初めにそれまでの人民保安部を格上げして形成された組織であり、朝鮮人民警備隊や他の保安機関が再編された結果、誕生した準軍事組織である。2020年には、人民保安省が社会安全省に改称された際、同時にこの軍も名称が変更された。

所属機関

社会安全軍は、朝鮮人民軍や国家安全保衛部に関連しているとされる情報も存在するが、実際には従来の朝鮮人民警備隊が人民保安省に所属していることが明らかである。そして、司令官は人民保安部門の第一副部長が担当しているため、中央組織として人民保安省の傘下に位置付けられていると考えられる。

主な任務と活動

この組織の主な任務は、建設作業や施設警備、治安活動など、従来の人民警備隊が担っていた業務を引き継ぐことにある。具体的には、保安員や交通保安員などが、それぞれの専門的な業務を行うために分かれている。この業務のカテゴリー分けは、最高指導者である金正恩の指示に基づくものとも言われており、彼は人民保安員と内務軍の将兵を区別するよう指導している。

特に注目すべきは、新設された部隊「爆風軍団」である。これは特殊治安機関として、一般市民および人民軍全体に対して、秘密警察機関である国家安全保衛部および、その傘下にある国境警備隊に対する不正取締りの権限を与えられている。爆風軍団は、国家の安全を確保するための強力な機関とされ、その活動は幅広く、国家の治安維持に貢献している。

社会安全軍の重要性

社会安全軍は、北朝鮮における治安活動や国の防衛において重要な役割を果たしている。市民の生活に密接に関わる部分で活動しているため、彼らの活動が国民の安全と平和にどのように寄与しているのかは注目される。特に国家の指導層からの期待が大きく、高度な訓練を受けた隊員によって構成されるため、その影響力は計り知れない。

参考資料

社会安全軍の詳細については、北朝鮮の動向や内部情報に関連するさまざまな報道資料が存在する。最近の全国分駐所長会議の記念写真や中朝の公安機関の首脳会談の報道も、その活動を知る手がかりとなる。社会安全軍はその構成や任務の面でも、北朝鮮の安全保障の根幹を支える重要な組織である。

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