朝鮮人民軍 (機関紙)

「朝鮮人民軍」は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の国防省が発行する機関紙であり、主に北朝鮮の正規軍である朝鮮人民軍の軍人によって購読されています。

概要

「朝鮮人民軍」は、北朝鮮における軍部の動向を知る上で重要な情報源の一つです。国防省の公式な見解や、軍内部の政策、思想などが掲載されており、軍関係者にとっては必読のメディアと言えるでしょう。

1997年に金正日総書記が就任して以来、北朝鮮では「先軍政治」が国の基本路線として採用され、軍部の影響力が著しく増大しました。この「先軍政治」の下、「朝鮮人民軍」は、軍事、国防に関する政策や政治思想教育を軍部に浸透させるための重要な役割を担っています。朝鮮労働党の機関紙である「労働新聞」に掲載された内容を、軍内部に向けてさらに詳細に解説したり、軍人としての心構えや行動規範を示したりすることで、軍の結束を固め、党への忠誠心を育むことを目的としています。

また、「朝鮮人民軍」は、北朝鮮の軍事力を国内外に示すプロパガンダの役割も担っています。最新の軍事技術や訓練の様子、軍人の活躍などを積極的に報道することで、軍の士気を高めるとともに、潜在的な敵国に対する抑止力として機能させることを意図しています。

1995年から2012年までは毎年1月1日に朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」、金日成社会主義青年同盟の機関紙「青年前衛」とともに「新年共同社説」が掲載されていました。これは、北朝鮮の国家目標や政策方針を示すものであり、「朝鮮人民軍」を通じて軍部に徹底されていました。

関連事項

解放軍報 - 中国中央軍事委員会機関紙（人民解放軍）
朝雲 - 日本自衛隊
* 朝鮮人民軍FM放送

「朝鮮人民軍」は、北朝鮮の政治体制と軍事戦略を理解するための重要な手がかりとなるでしょう。

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