朝鮮総督府令

朝鮮総督府令についての詳細

朝鮮総督府令は、日本の統治時代に朝鮮で発布された重要な命令であり、名称の通り朝鮮総督府が発するものでした。この令は明治43年9月30日付けの勅令第354号に基づき、朝鮮総督が特別に委任された権限のもとで制定されます。これにより、総督は1年以下の懲役や禁錮、拘留、さらには200円以下の罰金を科すことができました。また、この令は内地における法律事項の外、勅裁を得た上での命令として位置づけられていました。

朝鮮総督府令の発生にあたっては、その前身となる統監府令についても触れる必要があります。統監府令は、明治38年に第二次日韓協約に基づいて設置された統監府によって発行されたものであり、1年以下の禁錮または100円以下の罰金に関する罰則が設けられていました。韓国併合により朝鮮総督府が設置されると、統監府令はしばらくの間存続し、実際の職務は統監が行使していました。

公布式について

統監府令の初めての公布は、明治39年1月19日に漢城新報を通じて行われました。その後、改正がなされ、公布の方法が異なる新聞に変更されていきました。明治39年8月30日には京城日報、さらに明治42年3月31日には統監府公報、最終的に朝鮮総督府官報へと改められました。これにより、朝鮮総督府令の体系が整備され、より公式な形で伝達されることになりました。

朝鮮総督府令の最初のものは、明治43年10月1日に制定された第1号、「朝鮮総督府令公文式」であり、逆に最後のものは昭和20年8月15日に制定された第181号の「緊急郵便規則中改正」でした。

統監府令と朝鮮総督府令の数

統監府令の総制定数は230件であり、朝鮮総督府令はなんと6319件に達しました。これらの法律や令は、日本の統治が続く限り効力を維持していましたが、日本の敗戦後、その効力は失われました。

この時代の朝鮮における法令制度は、日本統治のもとでの統制を目的としており、その影響は現代にまで言及されています。朝鮮総督府令の成立やその歴史をたどることで、当時の社会構造や統治の方法についての深い理解が得られるでしょう。ぜひ、この歴史的な資料に目を通し、過去の背景を考察してみてください。

参考文献

• - 浅野富美「帝国日本の植民地法制」、名古屋大学出版会、2008年、[ISBN]] 978-4-8158-0585-2。
• - 外務省条約局第三課「外地法令制度の概要 (外地法制誌 ; 第2部)」1957年。
• - 外務省条約局法規課「制令. 前編(「外地法制誌」; 第4部の1)」1960年。
• - 外務省条約局法規課「制令. 後編 (「外地法制誌」; 第4部の1)」1961年。
• - 外務省条約局法規課「[[日本統治時代の朝鮮]」1971年。

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