朧 (吹雪型駆逐艦)

駆逐艦 朧（おぼろ）の歴史

朧（おぼろ）は、日本海軍が誇る駆逐艦の一つで、一等駆逐艦吹雪型（特型）の一隻です。この艦は特II型の一艦であり、17番艦として1931年に就役しました。特に、前の駆逐艦「朧」に続く2代目の艦名となっています。艦の建造は佐世保海軍工廠で行われ、1929年に起工し、1930年に進水、翌年の1931年に正式に就役しました。

初期の艦歴

朧が艦隊に加わった当初は、第7駆逐隊に所属し、その指揮は柏木英中佐がとりました。1932年には、第一次上海事変において長江水域での作戦に参加し、艦の戦歴がスタートを切ります。その後、数回の艦長交代を経た後、1935年には第四艦隊事件という暴風雨による演習で損傷を受ける事態にも遭遇しました。この艦の艦長が入れ替わる中、艦は上海や杭州湾での戦闘に従事しました。

日中戦争とその後

1937年に勃発した日中戦争においても、朧は上海や杭州湾の上陸作戦に参加し、特に1938年には第21水雷隊司令としての任命を受けるなど、指揮の役割を果たしました。その後数年間にわたって、艦の艦長は幾度か変わりながらも、様々な作戦に従事していくことになります。

太平洋戦争の参与

1941年に入ると、日本と連合国の緊張は高まり、9月の真珠湾攻撃に備えて、朧も活発な行動を始めます。11月にはグアム島の攻略作戦に参加し、その後の第6駆逐隊と共に一連の上陸作戦に従事します。しかし、12月の戦闘では、朧は多くの危険に直面し、特にマキン島攻略支援任務中に駆逐艦の役割を果たしました。

最期とその影響

1942年10月、朧はキスカ島への輸送任務に出港中、アメリカ軍の爆撃を受け沈没する運命を辿ります。この沈没により、艦の長い歴史が幕を閉じることとなりました。朧は艦隊において重要な役割を果たし、多くの艦長が指揮を執る中で様々な戦役に参加したことから、戦後においてもその名は記憶され続けます。

歴代艦長

朧の歴史には多くの艦長が関与しており、それぞれの艦長が異なる時期に指揮を執りました。初代艦長である伊藤皎少佐から始まり、続いて新美和貴中佐や中川浩中佐、そして最後の艦長である山名寛雄少佐まで、彼ら全てが朧の艦歴において重要な役割を果たしました。

結論

軍艦朧の歴史は、日本海軍の駆逐艦としての重要な地位を示しており、その戦歴は海軍の発展とその困難な時代を象徴しています。また、艦長や艦隊の変遷があったことは、艦にまつわる出来事を物語る一つの証左です。このように朧は、日本海軍の歴史の中で貴重な存在となっています。

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