木内岳志

木内 岳志（きうち たけし）

人物概要

木内岳志氏は、1960年生まれの日本の農林水産技官です。長年にわたり農林水産省で様々な要職を歴任し、現在は独立行政法人農林水産消費安全技術センターの理事長を務めています。鹿児島県出身で、農業分野の専門家として日本の食料安全保障や農業技術の発展に貢献してきました。

生涯とキャリア

木内岳志氏は、1960年に鹿児島県で誕生しました。地元の教育を受け、農業分野に関心を抱き、1983年に鹿児島大学農学部農学科を卒業しました。同年、農林水産省に入省し、技官としてのキャリアをスタートさせました。以来、日本の農業政策、技術開発、食料供給体制など、農林水産行政の幅広い分野で職務に当たることになります。

省内におけるキャリアでは、中央省庁と地方組織の両方で重要なポストを経験しました。2011年には農林水産省大臣官房参事官に就任し、省全体の政策に関わる調整業務などに従事しました。続く2013年には、農林水産省大臣官房環境政策課長に任じられ、農業と環境の調和を目指す政策や、持続可能な農業に関する施策の企画・推進に携わりました。

地方組織では、2015年に農林水産省北陸農政局の次長を務めました。地域に根差した農業振興や農村地域が抱える課題への対応に、地方行政の視点から関与しました。さらに、2017年からは農林水産省東北農政局長として、東北地方の農業行政を統括する最高責任者となりました。この任期中には、地域の農業者や関係者との連携を重視し、地方公共団体の首長との意見交換会を積極的に開催するなど、現場の意見を行政に反映させるための取り組みを行いました。

農林水産省を離れた後の活動として、2018年には公益社団法人大日本農会の技術参事を務めました。この団体は農業技術の普及や振興を図る活動を行っており、木内氏は専門知識をもってその事業に貢献しました。

そして、2019年、独立行政法人農林水産消費安全技術センター（略称：FAMIC）の理事長に就任しました。このセンターは、肥料や農薬の品質・安全性の確保、畜水産物の安全確認、植物検疫など、国民の食の安全・安心を支える検査・分析・技術評価を担う重要な組織です。木内氏は理事長として、組織運営を指揮し、科学的知見に基づいた厳格な業務遂行を通じて、消費者の信頼確保に尽力しています。2023年4月1日には、そのリーダーシップと組織への貢献が評価され、同センターの理事長に再任されました。

木内氏は、農林水産省での長年にわたるキャリアを通じて、政策立案、行政執行、技術評価など、農林水産分野の多岐にわたる側面に関与してきました。中央省庁、地方農政局、さらには独立行政法人のトップとして、その豊富な経験と専門知識をもって、日本の農業の発展と食料安全保障、そして国民の食の安全・安心の確保に重要な役割を果たしています。

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