木原健太郎

木原健太郎：ジャンルを超越する音楽の探求者

木原健太郎は、1972年12月16日、北海道釧路市に生まれました。ピアニスト、作曲家、編曲家、音楽監督、音楽プロデューサーと、多岐にわたる分野で才能を発揮する音楽家です。

幼少期から音楽への目覚め

4歳から母親のピアノレッスンを聴き、自然とピアノに親しんだ木原は、5歳で早くも作曲を始めます。その最初の作品は、飼っていたサワガニの死を悼む「カニさんが死んだ」という曲でした。6歳でエレクトーンを始め、小学校では合唱部でピアノ伴奏や指揮も担当。幼少期から音楽に囲まれた環境で育ち、その才能を開花させました。

ジャズとの出会いとバークリー音楽院

中学時代には、近所に住むジャズ好きの叔父の影響でジャズに傾倒。レコードを聴きこみ、耳とテクニックを磨きました。姉とのジョイントライブやエレクトーンのコンクールでの活躍を経て、高校卒業後にはボストンのバークリー音楽院へ留学。ジャズを中心に、作編曲やポップス、ブラジル音楽など幅広いジャンルを学びました。在学中には「バークリー・ジャズ・パフォーマンス・アワード」を受賞するなど、その実力が早くから認められていました。バークリー音楽院で出会った仲間たちは、後に木原が率いる『ベリーメリーオーケストラ』のメンバーとなり、共に音楽を奏でることになります。

ピアニストとしての活動と独自の音楽スタイル

1995年、「ハイネケン・ジャズ・コンペティション」で3位入賞を果たし、日本でジャズピアニストとしての活動を開始。しかし、自身の演奏スタイルに疑問を抱き、技巧に走るのではなく、一音一音を大切にしたシンプルなメロディーを追求するようになります。1999年には、その音楽観を反映したピアノソロアルバム『Listen to your "Heart songs"』をリリース。その後も、キャンドルと写真集がセットになったアルバムや、北海道、東京、ロサンゼルスでレコーディングされたアルバムなど、様々な形態で作品を発表しています。

ジャンルを超えたコラボレーションと音楽監督としての活躍

木原は、国内外の様々なアーティストとの共演も積極的に行っており、能楽や津軽三味線といった邦楽とのコラボレーションも多く手掛けています。また、作曲家としては、J-POP、ラジオドラマ、テレビアニメ、合唱曲まで幅広いジャンルの楽曲を提供。音楽監督としても、舞台やテレビ番組で活躍しています。近年では、FMシアター「扉を開ければ そこは」や演劇「ビロクシー・ブルース」の音楽を担当しました。

故郷への想いと「音育」への情熱

2013年からは、「きはけん流 “音育”」と題したピアノレッスンを北海道で毎月開催。これは、プロの育成ではなく、音楽を通して人々の心を豊かにしたいという想いから始まった活動です。レッスンでは、音楽の楽しさを伝え、受講生と共に音楽会を創り上げています。

近年の活動

近年では、能とジャズピアノのコラボユニットでの北米ツアーや、津軽三味線奏者とのデュオユニット「去来-Corai-」での活動、ミュージカル音楽監督など、その活動は多岐に渡ります。また、ディズニー関連のイベントやTV番組の音楽監督、編曲、演奏も多数手掛けています。

木原健太郎は、その卓越した音楽性と創造性で、ジャンルを超えた音楽の可能性を追求し、常に新たな音楽の地平を切り拓いています。彼の音楽は、聴く人の心を揺さぶり、感動と喜びを与え続けています。

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