木喰観音堂

木喰観音堂

新潟県小千谷市小栗山に位置する木喰観音堂は、江戸時代後期に建立された仏堂です。このお堂には、木喰上人が約200年前に彫り上げた貴重な仏像群が安置されており、その中でも特に「木喰上人作三十三観音他二像」は、新潟県の指定文化財として保護されています。

安置されている仏像

観音堂の中心に安置されているのは、以下の仏像です。

如意輪観世音像: 高さ244cmの本尊で、中央に鎮座しています。
行基菩薩像: 如意輪観世音像の右側に安置され、高さは120cmです。
大黒天像: 如意輪観世音像の左側に安置され、高さは121cmです。
その他の観音像: 高さ約70～80cmの観音像が、左右にそれぞれ16体ずつ、計32体安置されています。
千手千眼観世音像
十一面観世音像
聖観世音像
子安観世音像
馬頭観世音像

これらの仏像は、もともと岩間木集落にあった巨大な銀杏の木から彫られたと伝えられています。86歳という高齢の木喰上人は、昼は村人を救済し、夜に仏像を彫る生活を送り、約1ヶ月でこの35体の仏像を完成させたとされています。

全ての観音像の裏には、「日本千体之内 天下和順 天一自在法門 日本廻覧 月日清明 木喰五行菩薩八十六才」という銘文が刻まれており、木喰上人の信仰心と芸術性が伺えます。

2006年には、これらの仏像が東京国立博物館で特別展示され、多くの人々の目に触れる機会となりました。

観覧について

木喰観音堂は普段から観覧可能ですが、仏像の保護のため、柵が設置されています。しかし、事前に申し込むことで、資料代300円を支払えば、柵を取り外して間近で仏像を拝観できます。また、木喰上人の命日である毎月17日には、お堂の掃除が行われ、御詠歌が奉納されます。

アクセス

バス: 女滝バス停で下車後、徒歩約25分。
車: 小千谷インターチェンジから約20分。

外部リンク

小千谷市による紹介
小千谷観光協会による紹介
特別展の作品紹介
* 越後牛の角突き街道をゆく

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