木戸孝正

木戸孝正について

木戸孝正（きど たかまさ）は、1857年に生まれた日本の政治家、宮内官、侯爵であり、貴族院侯爵議員としても知られています。彼は、長州藩士の家庭に生まれ、著名な政治家である木戸孝允の養嗣子にあたる弟の木戸正二郎が亡くなった後、その家を継ぎました。1884年に侯爵位を相続し、以降は政治と宮内において重要な役割を果たしました。

生い立ちと教育

木戸孝正は、長州藩士・来原良蔵と治子の長男として生まれました。幼名は彦太郎で、若い頃から優れた教育を受けました。1871年にアメリカ合衆国へ留学し、帰国後は開成学校、東京大学の理学部、そして大阪専門学校の学業を修了しました。これらの経験は、彼の後の公職において大いに役立ちました。

政治キャリア

木戸は、1882年からは山口師範学校と山口中学校の教諭を務め、次第に官僚としての道を歩み始めました。その後、駅逓局、農商務省、主猟官など幅広い公職を歴任し、1902年には東宮侍従長兼式部官に任じられました。これは、皇族の側近として重要な仕事に従事する機会を与えられたことを意味します。

続いて、1908年には宮中顧問官としても活動し、1911年には維新資料編纂委員としての役割も果たしました。彼の政界における影響力は、貴族院侯爵議員としての地位を通じてさらに強化されました。この任期は、彼が亡くなる1917年まで続きました。

栄典

木戸孝正の生涯には多くの栄誉が伴いました。1917年には正二位に叙位され、また、それに先立つ1887年から1915年にかけては、銀製黄綬褒章、勲四等旭日小綬章、旭日中綬章、勲二等瑞宝章といった重要な勲章を授与されています。また、1891年にはタイ王国から第三等タイ王冠[[勲章]]を受けています。

家族

木戸孝正は、妻の木戸好子（木戸孝允の長女）と後妻の木戸寿栄子との間に数人の子女をもうけました。長男の木戸幸一は侯爵となり、内大臣としての職務を遂行しました。次男の和田小六は工学者として名を馳せ、長女は陸軍中将の時乗寿に嫁ぎ、次女もまた陸軍大佐に嫁ぎました。

墓所

木戸孝正の最期は1917年に訪れますが、彼の遺志や功績は今もなお多くの人々に語り継がれています。彼の墓は多磨霊園にあります。木戸家の歴史の中でも、彼は重要な位置を占める人物として評価されています。彼の生涯は、明治から大正にかけての日本の歴史を理解するための貴重な一端を担っています。

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