木戸村 (新潟県)

木戸村（新潟県中蒲原郡、1889年～1901年）

木戸村は、1889年（明治22年）から1901年（明治34年）まで存在した、新潟県中蒲原郡に属していた村です。1901年11月1日、石山村、山潟村（一部）と合併し、新たに石山村が発足したことで、その歴史を閉じました。現在の新潟市東区の一部となっています。

概要

村名は、合併前の各村の中で有力であった上木戸村と下木戸村に由来します。この記事では、合併直前の木戸村の状況について記述します。現在では名称や状況が異なる点があることにご注意ください。なお、木戸村に記述がない内容については、新潟市などの記事をご参照ください。

地名の由来

木戸村の地域には、王瀬の長者にまつわる地名が多く残っています。例えば、「上木戸」「中木戸」「下木戸」は、かつて王瀬の長者の屋敷の木戸があった場所であると伝えられています。また、「牡丹山」は、長者の庭に牡丹が植えられていたことに由来すると言われています。

沿革

1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行に伴い、中蒲原郡の上木戸村、下木戸村、牡丹山新田、鴉俣村、中山新田、竹尾新田、紫竹新田、馬越村が合併し、木戸村が発足。
1901年（明治34年）11月1日：中蒲原郡石山村、山潟村（一部）と合併し、石山村を新設して消滅。

地域

木戸村は、以下の大字（おおあざ）で構成されていました。これらの大字は、合併前の村名を継承しています。

上木戸（かみきど）：旧上木戸村の区域。現在の新潟市東区上木戸。
下木戸（しもきど）：旧下木戸村の区域。現在の新潟市東区下木戸。1877年（明治10年）に下木戸村に編入された中村新田は、現在の新潟市東区中木戸にあたる。
牡丹山（ぼたんやま）：旧牡丹山新田の区域。現在の新潟市東区牡丹山。1624年（寛永元年）に下木戸村を親村として開発。
鴉俣（からすまた）：旧鴉俣村の区域。現在は新潟市東区山木戸に編入され消滅。
中山（なかやま）：旧中山新田の区域。現在の新潟市東区中山。開発年は不詳だが、『中蒲原郡誌』では1636年（寛永13年）としている。
竹尾（たけお）：旧竹尾新田の区域。現在の新潟市東区竹尾。開発年は不詳だが、『中蒲原郡誌』では1637年（寛永14年）としている。地名の由来は寺山から繁茂している竹が、この近辺を末尾として姿を消していたことによる。
紫竹（しちく）：旧紫竹新田の区域。現在の新潟市東区紫竹。
馬越（うまこし）：旧馬越村の区域。現在の新潟市中央区西馬越、本馬越。
榎（えのき）：旧榎新田の区域。現在の新潟市東区榎。

参考文献

『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。
角川日本地名大辞典 編纂委員会『角川日本地名大辞典 15 新潟県』(株)角川書店、1989年10月8日。ISBN 4-04-001150-3。
『新潟市合併町村の歴史 第4巻 中蒲原郡から合併した町村の歴史 下』新潟市、1986年2月28日。
『新潟歴史双書 8 新潟の地名と歴史』新潟市、2004年3月31日。

関連項目

新潟県の廃止市町村一覧

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