木曜ドラマストリート

木曜ドラマストリート

『木曜ドラマストリート』は、フジテレビ系列で1985年10月17日から1986年9月25日まで放送されていた単発の2時間ドラマ枠です。毎週木曜日の20時02分から21時48分までが放送時間で、直前の20時から20時02分には『ドラマストリート情報』という予告番組が放送されていました。このドラマ枠は、視聴者層として主に中高生やヤングミセスをターゲットにしていました。

この番組は、『月曜ドラマランド』の成功に触発されて始まりました。『月曜ドラマランド』は若者やファミリー層を対象とした単発ドラマ枠で、視聴者のニーズに応えるべく、木曜日にも同様のドラマ枠を設けました。『木曜ドラマストリート』では、主に若手タレントやアイドルが主演を務めることが多かった一方で、放送時間が20時から21時台であったため、殺人事件や愛憎劇といったミステリー要素を持つ作品が主流となりました。

特に初年度には赤川次郎の作品を集中的に放送し、視聴者の注目を集めました。また、石坂洋次郎や橋本治などの著名な作家の文学作品を原作にしたドラマも多く、リメイク作品が数多く生まれました。実際、人気ドラマとなった中山美穂主演の『あいつと私』は、視聴率が16%を超える回もありましたが、全体としては10%前後にとどまり、視聴率に伸び悩むことも多かったです。

1986年の春から秋にかけては、プロ野球のナイター中継の影響で放送が休止されることもありました。これにより、視聴率の組織的な低下が懸念されました。枠を通じての放送作品は、ほとんどがビデオソフト化されていないに対し、中山美穂主演の『あいつと私』は放送後に単独でビデオ化が実現しました。さらに、2005年には明石家さんま主演の作品がDVD化されるなど、時を経て再評価される動きも見られました。

再放送に関しては、テレビ愛知の『午後の傑作選』枠などで、いくつかの作品が再放送されることがあります。スカイパーフェクTV!やケーブルテレビの一部チャンネルでも、定期的にリピート放送が行われていました。

ドラマの中には、赤川次郎の小説を原作とする『明日を殺さないで』や、堀ちえみ主演の『家族八景』などがあり、いずれも当時の視聴者からの高い評価を受けました。特に『明日を殺さないで』は、施策を講じた結果、オリジナルに忠実なストーリー展開となっており、原作者も脚本に目を通すことで、作品の質が保たれていました。

この他にも、視聴者からの期待に応えるべく、多様なジャンルのドラマが制作され、視聴者に新たな刺激を提供しました。最終的には、『木曜ドラマストリート』は1986年に終了し、その後も関連する作品が年末特別企画として放送されるなど、長く愛され続けたドラマ枠となりました。

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