木本雅彦

木本雅彦（きもと まさひこ、1972年 - ）は、情報技術を専門とするエンジニアでありながら、小説家、ライトノベル作家としても知られる多彩な人物です。WIDEプロジェクトにも参加しており、その活動範囲は多岐にわたります。

東京工業大学大学院博士課程を満期退学後、理学博士号を取得（2004年）。彼の作品は、エンジニアとしての深い知識を活かし、情報技術をテーマにしたものが多く、独特な作風を確立しています。

経歴

2006年、第8回エンターブレインえんため大賞小説部門で『声で魅せてよベイビー』が佳作を受賞し、小説家としてデビューを果たしました。その後、2010年には初の一般文芸作品となる『星の舞台からみてる』を刊行し、活動の幅を広げています。

また、月刊技術雑誌ASCII.technologiesにて『株式会社・初台アーバンギルド』を連載するなど、執筆活動も積極的に行っています。さらに、ニコニコ動画ではVOCALOIDを用いたオリジナル楽曲を発表するなど、音楽活動も展開しています。

2010年1月には、Amazon Kindle用電子書籍『鋼の記憶を抱いて』を出版。自身によれば、これは現役作家による日本語のオリジナル小説としては世界初の試みであり、すべての日本語文字を画像に変換して書き込むことで、日本語文字に対応していないKindleでも日本語を表示させるという画期的な手法を用いました。

2011年5月には、第一子となる長男が誕生。長男がダウン症であることをブログで公表し、子育てに関する情報発信も行っています。

2013年には、第2回キネティックノベル大賞ノベル＆シナリオ部門で佳作を受賞（受賞作タイトルは『ヒカル・カイメン』）。2014年には、自身初となる技術書『はじめてUNIXで仕事をする人がよむ本』をアスキー・メディアワークスより出版しました。

作品リスト

フィクション

ノンシリーズ
声で魅せてよベイビー（2007年1月 ファミ通文庫）
クロノレイヤーに僕らはいた（2009年5月 トクマ・ノベルズEdge）
星の舞台からみてる（2010年5月 ハヤカワ文庫JA）
くあっどぴゅあ（2010年6月 ファミ通文庫）
ノベライズ
人生リセットボタン（2013年7月 PHP研究所）- 原案：KEMU VOXX
永遠童話 空想世界とオモチャの心臓（2015年5月 KCG文庫）- 原案：まふまふ
単行本未収録
「僕の物語」における「の」の物語 - 「S-Fマガジン」2011年7月号（早川書房）掲載
メロンを掘る熊は宇宙で生きろ - 「NOVA 書き下ろし日本SFコレクション 9」（2013年1月 河出文庫）
ぼくとわらう - 「NOVA 書き下ろし日本SFコレクション 10」（2013年7月 河出文庫）

技術書

はじめてUNIXで仕事をする人が読む本（2014年3月 KADOKAWA／2018年6月 ドワンゴ）- 共著：松山直道、稲島大輔

木本雅彦は、エンジニア、小説家、音楽家など、様々な顔を持つクリエイターとして、今後も幅広い分野での活躍が期待されています。

外部リンク

木本雅彦ホームページ
* EARTHLIGHT TECHNOLOGY - 本人によるブログ

もう一度検索