木村戒自

木村戒自（きむら かいじ）は、1872年（明治5年）に三重県で生まれ、1939年（昭和14年）に66歳で没した大日本帝国陸軍の軍人です。

最終階級は陸軍中将で、功三級を授与されています。陸軍士官学校第5期、陸軍大学校第16期を卒業し、軍人としてのキャリアを積みました。

1913年（大正2年）1月には、野砲兵第12連隊長（第12師団）に就任しました。その後、1915年（大正4年）8月に陸軍砲兵大佐に進級。1916年（大正5年）8月には、野砲兵第18連隊長（第1師団・野砲兵第3旅団）へと転任しました。この頃の木村は、砲兵部隊の指揮官として重要な役割を担っていました。

1917年（大正6年）8月には、第7師団参謀長に着任しました。この時期には、シベリア出兵に参加し、満洲里で居留民保護などの任務に当たりました。参謀長として、作戦立案や情報収集など、多岐にわたる業務をこなしていたと考えられます。

1919年（大正8年）4月15日には陸軍少将に進級し、野砲兵第3旅団長（第1師団）に着任しました。旅団長として、部隊の訓練や指揮を統括しました。1920年（大正9年）8月には砲兵監部附となり、軍政に関わる業務にも携わりました。1923年（大正12年）8月6日に陸軍中将に進級しましたが、同日付けで待命となり、9月1日に予備役に編入されました。その後、軍人としての活動を終えました。

木村戒自は、野砲兵連隊長、師団参謀長、旅団長といった要職を歴任し、日露戦争後の日本陸軍の近代化に貢献した人物の一人です。また、シベリア出兵という特殊な状況下で、居留民保護という重要な任務を遂行しました。

彼の軍歴を概観すると、砲兵科の専門家として、また、師団や旅団といった大規模部隊の指揮官として、着実にキャリアを積み重ねていったことがわかります。その経験と知識は、当時の日本陸軍の発展に大きく貢献したと言えるでしょう。

参考文献
外山操・森松俊夫 編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。
* 外山操 編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。ISBN 4829500026。

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