木村清松

木村 清松（きむら せいまつ）

木村清松は、1874年4月7日に新潟県五泉町で地酒の醸造業者の家庭に生まれました。彼は、日本の巡回伝道者であり、牧師としても知られています。彼の名は、特にアメリカでの一件から広まりました。彼はナイアガラの滝を訪れた際、「ナイアガラの滝は、俺のお父さんが創ったのだ」と発言し、そのユーモアが注目を集めました。以降、彼は「ナイヤガラの持ち主の息子」と称され、講演活動も行いました。

生い立ちと教育

清松は、1889年に村松高等小学校を卒業後、1890年に北越学館に入学。その後、1891年1月11日に新潟第一基督教会で洗礼を受けました。この機会を通じて、彼の信仰がさらに深まっていきました。1892年には仙台の東北学院に進学し、1894年には渡米することになります。

アメリカでは、1895年に救世軍に入隊しましたが、神学的な問題から8ヶ月で退隊します。その後、メソジスト教会の寄宿舎に住みながら、アンフレス夫人から英語を学びました。彼は、森永太一郎や松岡洋右と共に教育を受け、1896年にはM・C・ハリスの紹介で太平洋大学に入学。1899年にはムーディー聖書学院に進学し、1901年には按手礼を受けて牧師としての道を歩み始めました。

伝道活動

清松は1902年に帰国後、9月に結婚し、1905年には満州で伝道を行います。その後、世界一周を経て1914年に再度渡米し、千人伝道を実施します。1916年には故郷に五泉教会を設立し、1918年には中田重治や内村鑑三と共に再臨運動を始めました。1924年から1937年まで、日本組合基督教会の天満教会で牧師を務めました。

日本での活動に加え、清松はアメリカでの伝道も続け、「ナイヤガラの持ち主の息子」として名を馳せました。この影響により、彼は様々な講演会を開く機会を得ています。

私生活と晩年

清松は、1930年に妻の亀井を亡くしましたが、翌年には再婚します。彼の伝道活動は、数多くの人々に影響を与え、信仰の拠り所となりました。彼は1958年1月14日に亡くなり、多磨霊園に埋葬されました。

逸話と作品

さまざまな逸話や活動を持つ清松は、聖書に関する歌詞も手がけています。例えば、『聖書めいもくづくし』は、鉄道唱歌の旋律を利用して聖書の66巻の題名を覚えるための歌として知られています。

清松の伝記は実弟の岩村清四郎によって書かれ、『基督に虜われし清松』（1934年）として発表されています。また、彼の生涯や業績は『少年少女信仰偉人伝』（1983年）や『日本キリスト教歴史大事典』（1988年）などの文献によっても記録されています。

もう一度検索