木村玉之助 (10代)

木村 玉之助（きむら たまのすけ）

木村玉之助、本名加藤千代松は、1873年9月4日に生まれ、1938年2月19日に亡くなった日本の大相撲界の著名な立行司です。彼の出身地は大阪府とされていますが、正確な情報は残っていません。父親は大坂相撲の番付版木彫師・加藤判三九であり、その影響を受けて彼も相撲の世界に足を踏み入れることになります。

1888年9月、玉之助は岩井駒千代の名で番付デビューを果たしました。その後、木村重二郎の名を改名し、1898年4月には岩井追之助として十両に昇進します。さらに、木村追之助や木村重治郎と改名を重ね、1916年1月には上位4人目となる木村晴彦の名でも知られるようになります。1917年6月には3人目の地位に上昇し、1919年5月には次席となりますが、その年の9代目木村玉之助の急死により、1921年6月に彼の名を襲名します。

彼の性格は温厚で、後進への指導に力を入れたことで知られます。1926年1月までの6年間、大阪における立行司としての地位を守り続けました。その後、1927年に東京との合併により、木村庄之助や式守伊之助に次ぐ地位となります。当初は立行司として重視されていたものの、大阪からの加入者として巡業活動に参加しなければならず、苦労を強いられることもあったようです。

1931年1月まで、彼は日替わりで結びの一番を裁く立場にありましたが、1937年5月に63歳で現役を引退しました。その後、年寄・岩友玉翁を襲名し、1938年1月に岩友晴彦と改名しました。しかし、同年2月19日、彼は64歳という比較的若い年齢で急死してしまいました。残念ながら、彼の戒名や墓所についての情報は残されていないようです。

また、玉之助の弟である加藤登良三もまた行司であり、1888年9月に木村庄三という名で初めて番付に登場しました。弟も昇進し、5人目から6人目の地位に至りますが、1920年1月に引退し、その後は年寄・高崎として活動しました。東西合併後の1928年5月頃に彼もまた亡くなっています。

木村玉之助の功績は、多くの人々に記憶され、相撲界に対する貢献は今も人々の心に残っています。

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