木枯しの季節

浜田省吾の4枚目のシングルとして1977年11月21日にリリースされた『木枯しの季節』は、彼の初期の作品群の中でも特に重要な位置を占める楽曲です。

このシングルは両面ともにアルバムには収録されていません。特にB面に収録されている「独りぼっちのハイウェイ」は、CD化すらされておらず、長らく入手困難な楽曲として知られていました。現在では配信サービスを通じて聴くことが可能となっています。

A面「木枯しの季節」のアレンジを担当したのは、当時、井上陽水などを手掛けていた大御所アレンジャーの星勝です。プロデューサーの鈴木幹治と星勝がモップス時代のメンバーであったという縁から、この起用が実現しました。この楽曲をきっかけに、星勝はその後、数多くの浜田省吾の作品を手掛けることになります。

B面「独りぼっちのハイウェイ」のアレンジは、高中正義が担当しています。当時、浜田省吾に合うサウンドを模索していた鈴木幹治が、試行錯誤の末に依頼しました。高中正義のアレンジは、楽曲に独特の色彩を添えています。

また、「木枯しの季節」は、浜田省吾が高橋信彦（元愛奴のベーシスト）にマネージャー就任を依頼する際にも重要な役割を果たしました。新曲だったこの曲のテープを高橋信彦に聴かせたところ、当時ポップス志向の強かった高橋信彦は、この曲を聴いて「これならひょっとして成功するんじゃないか」と感じ、マネージャー就任を承諾したと言われています。

1989年3月21日には、過去に発売されたアナログシングルからピックアップされ、CDシングルとして再発されました。この際、5thシングル「涙あふれて」との両A面シングルとなっています。

2005年3月24日と2021年6月23日には、マキシシングルとしてリサイズされ復刻されました。ジャケットは、1983年に発売されたアルバム『Sand Castle』の裏ジャケットで使用されている写真の別バージョンを使用した新しいジャケットとなっています。

『木枯しの季節』は、浜田省吾の音楽キャリアにおける重要なターニングポイントとなった楽曲であり、彼の初期の音楽性を知る上で欠かせない作品と言えるでしょう。

収録曲

木枯しの季節
独りぼっちのハイウェイ

木枯しの季節/涙あふれて（再発シングル）

1989年3月21日、CBS・ソニー発足20周年記念「Platinum Single Series」により、過去に発売されたアナログ・シングルからピックアップされ8cmCDシングル化された。その際、5thシングル「涙あふれて」との両A面シングルとなった。
2005年3月24日と2021年6月23日に、マキシシングルとしてリサイズされ復刻された。

参加ミュージシャン

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