Sand Castle

浜田省吾『Sand Castle』：セルフカバーで蘇る、20代の恋の物語

1983年12月1日にリリースされた浜田省吾の『Sand Castle』は、彼にとって初のセルフカバーアルバムであり、その後のバラード・セレクションシリーズの先駆けとなる作品です。ホリプロから独立し、個人事務所「ロード&スカイ」に移籍後、自身の過去の楽曲を新たな解釈で蘇らせる試みとして制作されました。

アルバムのテーマは、「20代の若い恋人達の甘く切ない恋の物語」。10代をテーマにした『EDGE OF THE KNIFE』と、30代をテーマにした『Wasted Tears』という、セルフカバー・バラード・セレクションのシリーズの中間に位置づけられています。2003年には、バラードセレクション第4弾『初秋』の発売に合わせてリマスタリングされ、再発されました。

制作の背景

全曲のアレンジを手掛けたのは佐藤準。浜田省吾自身は本作について、「『LOVE TRAIN』や『Illumination』など、過去の楽曲には未熟な部分もあるものの、楽曲としての魅力は今も色褪せない。当時の自分にしか書けないタイプの曲を集め、ラブソングのトータル・アルバムを作ろうと思った」と語っています。単なるベストアルバムではなく、プロフェッショナルなアプローチで、誰にとっても親しみやすい、時代を超えて聴けるスタンダードなアルバムを目指した結果、代表作の一つになったと述べています。

楽曲について

アルバムには、過去のアルバムに収録されていた楽曲を中心に、新たなアレンジが施されたバラードナンバーが収録されています。オリジナルバージョンとは異なる、落ち着いた雰囲気のアレンジによって、楽曲の新たな魅力が引き出されています。浜田省吾の繊細な歌声と、佐藤準による洗練されたアレンジが融合し、甘く切ない恋の物語を彩ります。

記録

『Sand Castle』は、1996年時点で累計995,471枚（アナログ盤、CD、カセットの総計）を売り上げています。セルフカバーアルバムながら、浜田省吾の代表作の一つとして、多くのファンに愛されています。

収録曲

アルバムには、以下の楽曲が収録されています。

[LP盤/CD盤の収録曲目を記載]

参加ミュージシャン

アルバムの制作には、以下のミュージシャンが参加しています。

[参加ミュージシャンのリストを記載]

セルフカバー・バラード・セレクション

『Sand Castle』は、浜田省吾のセルフカバー・バラード・セレクションの第1弾であり、以下の作品がシリーズとして発売されています。

EDGE OF THE KNIFE
Wasted Tears
* 初秋

まとめ

『Sand Castle』は、浜田省吾の音楽キャリアにおいて重要な作品であり、彼のバラードシンガーとしての魅力を確立したアルバムと言えるでしょう。セルフカバーという形で過去の楽曲に新たな命を吹き込み、普遍的なラブソング集として多くの人々の心に響いています。

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