木部正雄

木部正雄（きべ まさお）は、1913年4月26日に東京府（現在の東京都）新宿区で生まれ、浅草で育ちました。彼は、東京府立第七中学校（現在の東京都立墨田川高等学校）を中退後、1943年に田無町（現在の西東京市）に移り住みました。

政治家としてのキャリアは、1955年に田無町議会議員に選出されたことから始まりました。その後、1963年には助役に就任し、1969年には当時の市長、指田吾一氏が在職中に死去したことを受け、後任の市長選挙に出馬し、当選を果たしました。

市長としての木部は、田無長期総合計画を策定し、市の発展に向けた明確なビジョンを示しました。また、学童保育の実施や児童館の充実、老人福祉就労事業の推進など、市民生活の向上に尽力しました。さらに、粗大ゴミの定期収集を開始し、交通安全にも力を入れ、死亡事故ゼロ300日を達成した際には、交通安全市民大会を開催しました。特筆すべきは、全国の自治体として初めて、男子職員にも育児時間を適用する条例案を市議会に提出したことで、これは当時としては非常に先進的な取り組みでした。

木部は、そのリーダーシップと実績が評価され、東京都市長会会長、全国市長会評議員、同関東支部長など、数々の要職を歴任しました。彼は、4期にわたり市長を務め、1985年に退任するまで、田無市の発展に大きく貢献しました。

2003年、木部正雄は生涯を閉じましたが、彼の残した功績は、現在も西東京市の発展の礎となっています。

参考文献

歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第1巻、歴代知事編纂会、1983年。
『新訂 現代政治家人名事典 : 中央・地方の政治家4000人』日外アソシエーツ、2005年。

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