未払費用

未払費用とは

未払費用（みはらいひよう）は、会計において流動負債として分類される勘定科目です。英語では「accrued expense」と呼ばれ、企業会計の重要な一部を成しています。多くの場合、「みばらいひよう」とも誤って呼ばれることがありますが、正式名称は「未払費用」です。

未払費用の定義

未払費用は、決算時点での本来の営業取引以外の継続的な取引から発生した債務のうち、当期分の未払い額を計上するための経過勘定に該当します。この経過勘定は、後に他の勘定科目に振り戻されることから、会計処理において重要な役割を果たしています。具体的には、本来の営業取引に基づく債務を管理する「買掛金」とは異なり、非継続的な取引を対象とする「未払金」とも明確に区別されます。

実務での使い分け

企業会計原則では、継続的な取引に関しては未払費用が適用され、非継続的な取引については未払金が適用されると定義されています。このため、未払費用は、本来の営業活動から生じる債務がまだ金額として確定していない段階で用いられます。実務上、請求書が届いていない段階での未確定な債務は未払費用として扱い、請求書が届いた時点でその債務が確定します。この場合、未払金として分類されることが一般的です。

具体的な仕訳例

未払費用の扱いを理解するためには、実際の仕訳例を見てみることが有効です。例えば、家賃や利息、地代、給料、賃金、保険料など、決算日までに支払期日が到来しない費用がある場合、これらの当期分の未払額を決算時に計上します。具体的には以下のような仕訳が行われます。

• - 決算時仕訳: 例えば、家賃が発生した場合。

- 借方：未払費用 〇〇〇円
- 貸方：家賃 〇〇〇円

• - 翌期首仕訳: 次期において、実際に支払いが行われた時には、次のように振り戻し仕訳を行います。

- 借方：家賃 〇〇〇円
- 貸方：現金または預金 〇〇〇円

関連項目

未払費用は、企業会計における重要な概念です。これに関連する用語には「買掛金」や「未払金」、さらに「未収収益」「前払費用」「前受収益」といった項目があります。これらはそれぞれ異なる取引や会計処理に関連しており、会計業務を行う上で理解しておくことが重要です。

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