末松保和

末松 保和 (すえまつ やすかず) について

末松保和は、1904年8月20日に福岡県田川郡弓削田村で生まれた日本の歴史学者であり、特に朝鮮史の研究で知られています。彼は学習院大学の名誉[[教授]]で、文学博士の資格を持っています。

教育と職歴

末松は福岡県立小倉中学校と佐賀高等学校を経て、東京帝国大学文学部国史学科に入学し、1927年に卒業しました。彼のキャリアは彼の卒業後、朝鮮総督府にて修史官として始まりました。ここで、彼は『朝鮮史』などの歴史書の編纂に関与し、1933年から京城帝国大学の助教授として、さらに1939年には教授に昇進しました。彼の専門分野は朝鮮古代史や古代日朝関係史であり、この領域において重要な役割を果たしました。

戦後の教職

第二次世界大戦の終結後、末松は日本に帰国し、1947年に学習院大学の教授に招聘されました。同大学が1949年に開学する際には文政学部教授に就任し、その後、史学科の設置準備にも携わりました。1961年には文学部の教授となり、1951年には学習院東洋文化研究所の設立にも関与しました。この時には所長の下で主事として重要な役割を果たし、図書館長としても貢献しました。1975年に定年退職後、名誉[[教授]]となっています。

研究と業績

彼の研究は朝鮮古代史に特に焦点を当て、朝鮮史研究の基礎を築くことに貢献しました。1952年からは学習院東洋文化研究所の主事として朝鮮史に関する資料を公刊し、特に『李朝実録』をはじめとする多くの文献を手掛けました。

叙勲

その功績が認められ、1967年には紫綬褒章を受章し、1975年には三等授瑞宝章、さらに1992年には正五位に叙されたことも彼の業績の証です。

評価と影響

末松は、多くの後進の学者に影響を与え、彼の研究は広く評価されています。宮脇淳子は、彼の研究が国民国家史観にとらわれない実証的なアプローチをもたらしたと指摘しています。また、彼の研究は韓国ドラマ『善徳女王』にも影響を与えているとされています。浜田耕策は、自著で彼の考察を尊重した旨を語っています。

主な著作

末松保和は、数多くの著作も残しており、その中には『朝鮮研究文献目録』(全7冊)や『末松保和朝鮮史著作集』(全6冊)などがあります。これらの著作は、彼の研究活動を支え、朝鮮史に対する理解を深めるための重要な資料とされています。

末松保和は、朝鮮史研究の分野においてその名を刻み、多くの業績を残した学者として記憶されています。

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