末永直行

末永直行の生涯と業績

末永直行（すえなが なおゆき）は、1923年3月30日に福岡県で生まれ、2019年5月14日に福岡市で享年96歳で逝去した日本の音楽評論家である。彼は日本の音楽文化の発展に貢献し、特にフランスの音楽や文化の普及に情熱を注いだ。音楽だけでなく、駅弁業者としても知られる博多鉄道構内営業有限会社（屋号：寿軒）の社長を務めた。

学歴と早期の活動

直行は福岡県にある中学修猷館を経て、福岡高等商業学校に進学。その後、西南学院大学商学部に入学し、在学中の1950年にはフランスから来日したピアニスト、ラザール・レヴィの公演を手伝うことでフランス音楽に関心を持つようになった。この経験が後の彼の音楽活動に大きな影響を与えることとなる。

大学を1952年に卒業した後、直行は福岡日仏協会の設立に尽力し、理事を任された。その後、1978年には同協会の会長に就任した。彼の活動の一環として、福岡市とフランスのボルドー市の姉妹都市提携が結ばれる際の架け橋となり、在福岡フランス名誉領事でもあった。

文化活動と財団設立

1987年、直行は個人の資産を基に「末永文化振興財団」を設立し、九州交響楽団の専用練習場である「末永文化センター」を建設。これにより、地域の音楽活動を支援し、文化振興に寄与することを目指した。2006年には学校法人福岡大学の理事長に選任され、2010年までその職務を全うした。

役職と栄典

直行は音楽界で多くの役職を担った。ロータリー米山記念奨学会の名誉理事長、福岡音楽学院の院長、西日本音楽協会の会長など、様々な団体でリーダーシップを発揮した。また、福岡音楽文化協会の副会長としても地域の音楽活動を支えた。彼の功績は広く認められ、2000年にはフランス共和国から国家功労勲章コマンドゥールを受章し、2007年にレジオンドヌール勲章オフィシエを授与された。

晩年と死去

長い人生の中で、直行は音楽と文化振興に情熱を注ぎ続けた。彼の功績は福岡だけでなく、日本全体の音楽文化にも大きな影響を及ぼしている。彼は2019年5月14日に肺炎により福岡市の病院で息を引き取った。彼の生涯は、音楽に対する愛情と地域文化への貢献で彩られており、多くの人々に慕われ、尊敬された。日々の活動を通じて、後世に残るべき素晴らしい音楽文化の基盤を築いた。

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