本名武

本名武について

本名武（ほんな たけし）は、1911年10月10日に北海道の帯広市で生まれた政治家であり、日本の衆議院議員として活躍しました。彼は衆議院議員に通算10回当選しており、特に三木武夫の直系の政治家として知られています。

学歴と初期の経歴

本名は、旧制帯広中学校（現在の北海道帯広柏葉高等学校）を卒業後、1932年に武蔵高等工科学校を卒業しました。この学校は後に新制武蔵工業大学、さらに現在の東京都市大学へと発展しています。その後、彼は木材会社の社長を務めましたが、1942年には帯広市議会議員に当選し、政界への道を歩み始めました。

議員としての活動

1946年の第22回衆議院議員総選挙では、北海道政治同盟から公認を受けて立候補し、見事初当選を果たしました。同選挙では、当選同期に小坂善太郎や二階堂進、江崎真澄など、後に著名となる政治家たちが名を連ねていました。北海道政治同盟は日本進歩党系の地域政党だったため、本名は当選後に進歩党に所属することとなりました。

当初の議員生活には苦難も伴い、3回連続で落選を経験しましたが、1953年の第26回衆議院議員総選挙に改進党の公認候補として立ち、ついに復帰を果たしました。彼の政治キャリアは、三木武夫と強い結びつきを持つものであり、日本民主党を経て自由民主党の結成後は三木派に参加しました。

内閣入閣とその後

1972年には田中角栄内閣の下で、総理府総務長官兼沖縄開発庁長官として入閣しました。この重要な役職を通じて、政策決定に影響を与え、沖縄の開発に尽力しました。しかし、1979年の第35回衆議院議員総選挙では落選し、その結果、彼は政界を引退しました。彼の後任は北村義和に引き継がれました。

生涯と影響

本名は、1994年4月12日に老衰で亡くなりました。享年82歳という長い人生の中で、彼は北海道政治に多大な影響を及ぼし、特に十勝・帯広地域の政治界は、彼と中川一郎によって2つの派閥に分かれていきました。
木材会社の息子として生まれた本名は、温和で穏やかなハト派として知られ、中川は貧農の出身でありながら自民党の中でタカ派として評価されていました。この2人は、十勝・帯広地域の政治家でありながら、その思想や性格が正反対であったことが、政治文化における興味深い対比を生み出しました。

総括

本名武の政治的な業績は、その後の北海道の政治において重要な足跡を残しており、彼の生涯は多くの人々に記憶されています。彼の政策、思想、そして政治スタイルは、今なお多くの議論を呼び起こしています。

もう一度検索