本多忠孝

本多忠孝は、江戸時代中期に生きた大名で、播磨国姫路藩の第2代藩主、そして越後国村上藩の初代藩主を務めました。官位は授けられず、本多忠勝を祖とする本多家宗家の7代目にあたります。

姫路藩主であった本多忠国の三男として生まれた忠孝は、宝永元年（1704年）5月10日に父の死を受け、家督を相続しました。しかし、姫路は西国の要衝となる地であるため、幼少であった忠孝は、同年5月28日に越後村上藩への移封を命じられました。

村上藩主となった忠孝ですが、村上城に足を踏み入れることなく、宝永6年（1709年）9月13日にわずか12歳という若さでこの世を去りました。跡継ぎがいなかったため、通常であればお家断絶となるところでしたが、本多忠勝以来の由緒ある家柄であったことから、幕府の命により、一族の本多忠良が家督を継承することとなりました。しかし、石高は15万石から5万石へと大幅に減らされ、さらに三河国刈谷藩への移封という処分が下されました。


系譜
父：本多忠国
養子：本多忠良（本多忠英の長男）

本多忠孝の短い生涯は、幼くして藩主となり、国替えを経験し、若くして亡くなるという、激動の時代を反映したものでした。彼が村上にもたらした影響は定かではありませんが、本多家という名門の歴史に名を刻んだ人物として、記憶されるべきでしょう。

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