本多忠明

本多忠明：山崎藩最後の藩主、激動の時代を生きた武士

本多忠明（ほんだ ただあき）は、江戸時代末期から明治時代にかけて生きた人物で、播磨国山崎藩の第9代、つまり最後の藩主でした。彼は政信系本多家10代目として、激動の時代をどのように生きたのでしょうか。

生涯

忠明は、第8代藩主・本多忠鄰（ほんだ ただちか）の次男として生まれました。幼名は鑑三郎（かんざぶろう）と名付けられました。

明治2年（1869年）1月30日、父・忠鄰の隠居により家督を継承し、山崎藩の藩主となりました。しかし、同年には版籍奉還が行われ、忠明は知藩事（ちはんじ）に任命されます。これは、藩主が藩の土地と人民を政府に返還し、政府から任命された地方官として藩を治めるという制度です。

しかし、その変革は長くは続きませんでした。明治4年（1871年）には廃藩置県が断行され、藩という制度そのものが廃止されました。これにより、忠明は知藩事を免官となり、職を失いました。

同年9月、忠明は東京へ移住しました。そして、明治9年（1876年）11月13日に隠居し、家督を弟の忠禎（たださだ）に譲りました。明治34年（1901年）12月17日、69歳でその生涯を閉じました。法号は実想院殿真誉義山大居士（じっそういんでんしんよぎさんだいこじ）。墓所は兵庫県宍粟市山崎町上寺の大雲寺にあります。

栄典

明治25年（1892年）7月5日には、従四位に叙せられています。

系譜

父：本多忠鄰（1811年 - 1874年）

室：不詳

男子：本多忠銓（ほんだ ただかね）

特筆すべきは、経済学者の三木谷良一（みきたに りょういち）が忠明の曾孫にあたり、楽天創業者の三木谷浩史（みきたに ひろし）が玄孫にあたるという点です。以下に系図を示します。

本多忠明
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本多忠銓
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三木谷昌子
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三木谷良一
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三木谷浩史

まとめ

本多忠明は、山崎藩の最後の藩主として、時代の大きな転換期を生きた人物でした。藩主としての期間は短かったものの、その後の日本の近代化に繋がる重要な時期に、地方のリーダーとして役割を果たしました。また、彼の子孫が日本の経済界に大きな影響を与えていることは、歴史の興味深い繋がりを示しています。

参考文献

霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成』下巻、霞会館、1996年。

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