本多政朝

本多政朝：勇将・本多忠勝の血を引く大名

本多政朝（ほんだ まさとも）は、江戸時代前期に活躍した大名です。徳川家康に仕え、武勇に名を馳せた本多忠勝を祖父に持ち、自身も上総大多喜藩、播磨龍野藩、そして播磨姫路藩の藩主を歴任しました。

生涯

慶長4年（1599年）、本多忠勝の長男である本多忠政の次男として生まれました。母は松平信康の娘・熊姫です。政朝は、叔父にあたる大多喜藩主・本多忠朝が大阪夏の陣で討ち死にした後、その跡を継いで大多喜藩主となりました。しかし、幼少であった忠朝の子・本多政勝に代わっての相続でした。

元和3年（1617年）には、播磨龍野藩5万石へと移封されます。そして寛永3年（1626年）、兄で本多家宗家の嫡子であった本多忠刻が病死したため、政朝が宗家の嫡子となりました。

寛永8年（1631年）、父・忠政の死去により家督を相続し、姫路藩主となります。ただし、相続前に所有していた5万石のうち、1万石を弟の本多忠義に、4万石を従兄弟の本多政勝に分与しました。

寛永15年（1638年）に死去。跡は養子である本多政勝が継ぎました。

系譜

父：本多忠政
母：妙高院、熊姫（松平信康の次女）
正室：千代（本多忠朝の娘）
子女：本多政長（長男）、本多政信（次男）
* 養子：本多政勝（本多忠朝の次男）

墓所

政朝の墓所は、兵庫県姫路市の圓教寺にある本多家廟屋にあります。ここには忠政の廟所も建立されており、寛永15年（1638年）に建てられました。

本多政朝は、名将の血を受け継ぎながらも、自らの才覚で大名として名を成しました。その生涯は、戦国時代から江戸時代への移行期における大名のあり方を考える上で、重要な事例と言えるでしょう。姫路の歴史を語る上でも、欠かせない人物の一人です。

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