本多逸郎

本多逸郎について

本多逸郎（ほんだ いつろう）は、1931年5月3日に愛知県犬山市で生まれ、2005年1月2日に肝硬変により73歳で逝去したプロ野球選手であり、後に監督としても知られる存在です。彼の選手としてのキャリアは、中日ドラゴンズと深い関係を持ち、多くのファンに愛された人物です。

初期の経歴

本多は犬山高校に在籍中にエースとして活躍し、四番バッターも務めました。1948年の夏の甲子園県予選決勝では瑞陵高に敗れ、甲子園出場は果たせませんでしたが、その才能は間違いなく光っていました。1948年に卒業後、1950年に中日ドラゴンズの入団テストを受け、見事合格。最初の年は投手として注目を浴びることはありませんでしたが、俊足と左打ちのバッティングが評価され、外野手へと転向します。

プロ野球キャリア

外野手としてのキャリアがスタートした本多は、二軍監督の指導のもと厳しい練習を重ね、1953年には開幕から一番打者、中堅手に抜擢されると、初めて規定打席にも到達。1954年にはリーグ10位の打率.297を記録し、チームのリーグ初優勝に貢献しました。同年の日本シリーズでは全7試合に出場し、特に第1戦では3安打を記録しました。

さらに、1955年には盗塁王に輝くなど、その実力を証明し続けました。しかし、1961年にコーチに昇格したことで出場機会は減少。1962年にはコーチ専任となり、この年に選手としてのキャリアを終えることとなりました。

1964年に中日に復帰し、二軍コーチを兼任しながら一軍公式戦にも出場。1965年には選手専任として現役復帰し、その後引退します。

人物像と影響

本多のニックネームである「パラさん」は、彼がチームの練習をサボり、犬山市で開かれたイベント「犬山パラダイス」に遊びに行っていたことに由来しています。また、彼は中日ドラゴンズの中でも特に美男選手として知られ、そのルックスもファンから支持されていました。

引退後は二軍監督やコーチ、スカウトとして球団に貢献し、1968年には監督が成績不振で休養した際に代理監督を務めました。彼の面倒見の良い人柄から、多くの後輩からは慕われ、強い人望を誇っていました。特に、1972年のジュニアオールスターゲームでは、先発投手として活躍したりと、指導者としてもその手腕が光ります。

最後の時

本多は2005年に愛知県内の病院で亡くなりました。彼のプロ野球における功績は計り知れず、歴史に名を刻んでいます。通算1000試合出場を達成した選手の一人であり、日本のプロ野球界においてその名は永遠に語り継がれるでしょう。

もう一度検索