本宮拡幅

本宮拡幅

本宮拡幅は、福島県における国道4号の重要な改良区間です。本宮市荒井を起点とし、安達郡大玉村大山に至る全長8.9kmの区間を対象としています。幅員は25.0m、道路規格は第3種1級、設計速度は80km/hで整備されています。

概要

この拡幅事業は、郡山市と福島市という県内の主要都市を結ぶ国道4号において、交通混雑の緩和と安全性の向上を目的としています。特に、当時の安達郡本宮町（現本宮市）内の交通渋滞は深刻であり、1978年度に起点側の6.0km区間が事業化されました。1988年から2004年にかけて順次供用が開始され、交通状況は徐々に改善されました。

しかし、大玉村内の区間は片側1車線であったため、交通ボトルネックとなっていました。慢性的な渋滞、車線減少部での事故多発、そして沿線にある枡記念病院への救急搬送の遅延が大きな問題となっていました。この状況を改善するため、2002年度に終点側の大玉村内2.9kmの区間が事業延伸され、2009年3月に全線4車線での供用が開始されました。

効果

本宮拡幅の全線開通により、交通量は増加したにもかかわらず、慢性的な渋滞は解消されました。また、交通事故の件数も減少し、郡山～福島間の交通流動が大幅に改善されました。この効果は、地域住民の生活の質向上に大きく貢献しています。

今後の展望

本宮拡幅の完成により、須賀川市から伊達郡桑折町までの国道4号は全線4車線化されました。今後は、岩瀬郡鏡石町中心部から伊達郡国見町石母田までの区間についても、全線4車線化が計画されています。さらに、宮城県白石市までの県境区間では、既に整備されている登坂車線に加え、付加車線の整備も予定されています。特に下り線に関しては、鏡石町から宮城県境まで2車線化される予定であり、更なる交通円滑化が期待されています。

沿革

1978年度 - 本宮工区6.0kmが事業化
1980年度 - 工事着手
1981年8月 - 本宮市荒井字関内～同市荒井字上沢の0.88kmが供用
1988年3月 - 本宮市荒井字上沢～同市荒井字山神の0.34kmが供用
1989年3月 - 本宮市荒井字山神～同市青田字戸ノ内の0.52kmが供用
1991年3月 - 本宮市青田字戸ノ内～同市仁井田字山田の0.78kmが供用
1995年9月 - 本宮市仁井田字山田～同市本宮字花町の0.64kmが供用
1997年3月 - 本宮市本宮字花町～同市本宮字万世の0.32kmが供用
1999年3月 - 本宮市荒井字上前畑～同市荒井字関内の0.5km、本宮市本宮字万世～同市本宮字千代田の0.3kmが供用
2001年3月 - 起点～本宮市荒井字上前畑の0.2km、本宮市本宮字千代田～同市本宮字舘町の0.3kmが供用
2002年度 - 大玉工区2.9kmの事業延伸
2003年4月 - 本宮市本宮字舘町～同市本宮字中台の0.57kmが供用
2004年3月 - 本宮工区の最終区間、本宮市本宮字中台～安達郡大玉村大山字大山壇の0.65kmが供用。本宮工区全線4車線化
2008年3月 - 大玉村大山字大山壇～同村大山字仲江（大山東交差点）の1.9kmが供用
2009年3月 - 大玉村大山字仲江～終点の1.0kmが完成。全線4車線化

道路施設

百日橋（百日川）
戸崎跨道橋（福島県道28号本宮三春線）
安達太良大橋（安達太良川）
瀬戸川橋（瀬戸川）

接続路線

本宮市内

国道4号あさか野バイパス（郡山方面、起点）
福島県道304号大橋五百川停車場線（荒井交差点）
東北自動車道（本宮インターチェンジ）
福島県道8号本宮熱海線（磐梯熱海方面、会津街道入口交差点）
福島県道8号本宮熱海線（本宮市街地方面、山田交差点）
福島県道28号本宮三春線（戸崎ロータリー交差点）
福島県道146号石筵本宮線（戸崎ロータリー交差点から取付部を介した下部）

大玉村

福島県道30号本宮土湯温泉線（玉貫交差点、戸崎ロータリー交差点より重複）
国道4号杉田拡幅（福島方面、終点）

沿線施設

東京インテリアMAX郡山店
アサヒビール福島工場・アサヒビール園本宮店
エイトタウン本宮
東北病院
郡山北警察署本宮分庁舎
本宮市役所
東北村田製作所
ゼビオ本宮流通センター
PLANT5大玉店
本宮自動車学校
* 枡記念病院

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