本尊岩隧道

本尊岩隧道について

本尊岩隧道は、新潟県東蒲原郡に位置する国道49号の一部を成すトンネルです。このトンネルは、2013年以降通行止めとなっており、地域の交通において重要な役割を果たしていたものの、様々な理由からその利用が制限されています。

概要

本尊岩隧道は、阿賀町大牧内を通る延長約40メートルのトンネルで、車道の幅は5.5メートル、限界高は3.9メートルです。内部は2車線の構成となっており、自転車や歩行者専用の道はありません。このトンネルは1964年に完工し、その後はいくつかの改修や改築が行われてきました。なお、トンネルの前後には、会津若松方面に向かう足駄橋が架かり、新潟側にはロックシェッドが設置されています。

本尊岩周辺の道路は、阿賀野川の右岸を磐越西線と並行して進み、北側には急峻な崖が広がっています。トンネルの開通以来、地域の安全確保のために改築がなされてきましたが、会津若松側と新潟側ではトンネルの幅員などが異なる状況が続いています。

落石の危険性

本尊岩隧道がある阿賀町大牧から黒岩にかけての区間は、落石の危険が高いとして通行規制が設けられています。具体的には、連続して150ミリメートルの雨量があった場合には通行止めとなる事前通行規制地域として指定されています。この部分は、1964年の新潟地震によって崩落が発生したことがあるなど、土砂災害のリスクが高いエリアでもあります。

国土交通省新潟国道事務所は、1978年度から「揚川改良」と名付けられた事業の一環として、本尊岩周辺の災害対策を進めてきました。しかし、土砂災害は依然として発生し続け、1995年の新潟県北部地震では大規模な落盤が確認されたため、より大規模な改善策が必要とされました。

揚川バイパスの建設

その結果、阿賀野川の左岸側の山間部を通る新たなバイパス道路である揚川バイパスが建設され、2013年の3月30日に全線が開通しました。これに伴い、従来の本尊岩隧道を含む区間は通行止めとなり、地域の交通事情は大きく変わることとなりました。

まとめ

本尊岩隧道は、新潟県阿賀町の交通インフラの一環として長年利用されてきたものの、自然災害のリスクや安全対策の必要性から通行止めの措置が取られています。現在は揚川バイパスにより、新たな交通路が確保されているものの、地域の安全を確保するためには引き続き注意が必要です。

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