本山佳龍

本山 佳龍

本山 佳龍（もとやま けいたつ）選手は、2006年12月26日に誕生した、日本のプロラグビーユニオン選手です。ジャパンラグビーリーグワンに加盟する静岡ブルーレヴズに所属しており、主にフォワードの最前列、右プロップとしてプレーします。そのキャリアにおいて特筆すべきは、高校卒業後、一般的な大学ラグビーを経由せず、プロ選手として活動しながら大学で学ぶという、いわゆる「学生とプロ選手の二刀流」を実践している点です。

幼少期から中学時代：二つの道

本山選手は、小学2年生の時に地元である長崎県大村市の「大村ラグビースクール」でラグビー競技と出会いました。その後、小学4年生からは「大村相撲クラブ」で相撲も始め、二つの異なるスポーツに同時に打ち込む日々を送ります。特に相撲では、小学5年生の時に九州大会で優勝するなど、非凡な才能を示しました。

中学時代も二刀流は続き、ラグビーでは長崎県代表の一員として全国ジュニア・ラグビーフットボール大会に出場し、見事準優勝という輝かしい成績を収めました（2021年12月開催の第1グループB決勝にて）。一方、相撲においても全国大会でベスト16に進出するなど、高いレベルでの実績を残します。この頃には、相撲部屋や相撲の強豪校からも誘いを受けるほどでした。

高校時代：ラグビーへの専念と飛躍

中学卒業後、本山選手は相撲の道へ進む選択肢もありましたが、ラグビーに専念することを決意します。長崎南山高等学校に進学し、ラグビー部に入部。その才能はすぐに開花し、1年生の時からフォワードの要である右プロップとしてレギュラーの座を獲得し、チームの中心選手として活躍しました。

高校2年生時には、その実力が認められ、U17日本代表に選出されます。この年代別代表として、日・韓・中ジュニア交流競技会に出場し、国際経験を積みました。さらに高校3年生となる2024年12月には、17歳ながらU19日本代表にも選ばれ、アジアラグビーU19チャンピオンシップに出場するなど、各世代の日本代表として国際舞台で活躍を続け、将来を嘱望される選手としての評価を確立しました。

プロキャリアと学業の両立

長崎南山高等学校を卒業後、本山選手は大学のラグビー部には進まず、ジャパンラグビーリーグワンのプロクラブである静岡ブルーレヴズへ加入することを決めます。同時に、2025年4月からは静岡産業大学にも籍を置き、保健体育の教員免許取得を目指しながら、プロのラグビー選手として活動するという異例のキャリアを選択しました。これは「学生とプロ選手の二刀流」として注目されており、若くしてプロの世界に身を置きながらも、将来を見据えた学業にも力を入れるという、本山選手独自の道を歩んでいます。プロアスリートとしての厳しいトレーニングと試合に臨む傍ら、大学での学びを深めるという挑戦は、彼の多才さと強い意志を示すものです。静岡ブルーレヴズの一員として、また一人の学生として、本山佳龍選手の今後の活躍から目が離せません。

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