高知県北部中央、長岡郡に位置する本山
町は、
四国山地の雄大な自然に囲まれた
町です。吉野川上流域にあり、
早明浦ダムをはじめとする豊富な水資源から「
四国の水源地」とも呼ばれ、近年ではその美しい景観から「天空の郷」という別名も持ち始めています。
歴史と伝統
本山
町は、幕末の志士・
板垣退助の先祖ゆかりの地としても知られています。
町内には、
板垣退助の先祖である永原一照夫妻の墓所(本山
町指定重要文化財)も残っており、歴史の重みを感じさせる場所となっています。また、江戸時代には本山氏が治めていた城下
町としての歴史も持ち、その名残を現在も
町並みなどに垣間見ることができます。
明治22年(
1889年)の
町村制施行により、複数の村が合併して西本山村として発足し、翌年には本山村に改称。その後、
町制施行を経て、
昭和30年(
1955年)には吉野村と合併し、現在に至っています。平成29年(2021年)には
町役場が新築移転しており、
町の発展を続ける様子が伺えます。
自然と観光
本山
町は、
四国山地特有の豊かな自然に恵まれています。工石山、白髪山、大森山、佐々連尾山、玉取山などの山々、吉野川や汗見川などの清流、赤滝や樽の滝といった美しい滝、そして
早明浦ダムや山崎ダムといった湖沼が点在しています。
これらの自然環境は、多くの観光客を惹きつけます。白髪山ふれあいの村休養センターや汗見川ふれあいの郷清流館などの施設も整備され、自然の中でゆったりと過ごすことができます。また、
大原富枝文学館は、本山
町出身の作家である
大原富枝の作品に触れられる貴重な場所となっています。
本山城跡や本山土居屋敷跡などの歴史的な史跡、仁井田神社や十二所神社などの神社仏閣、そして旧本山大橋といった歴史的建造物なども見どころです。
近年注目されているのは、汗見川清流マラソン大会です。毎年多くのランナーが参加し、
四国山地の自然の中で行われるマラソンは、高い人気を誇っています。
産業と文化
本山
町の主要産業は
第一次産業です。
林業、
稲作(天空米)、畜産業(土佐赤牛)などが盛んで、豊かな自然環境を活かした生産が行われています。
教育面では、
高知県立嶺北高等学校、本山
町立嶺北中学校、本山
町立本山小学校、本山
町立吉野小学校などがあり、地域住民の子どもたちの教育を支えています。
交通面では、最寄りの駅はJR
四国土讃線の大杉駅ですが、
町内には鉄道路線はありません。嶺北観光自動車の路線バスが運行しており、
町内と周辺地域を結んでいます。また、コミュニティバス「さくらバス」も運行され、地域住民の生活を支えています。
国際交流
本山
町は、海外では
アメリカ合衆国ペンシルバニア州のアッパーダービーと、国内では
北海道樺戸郡の
浦臼[[町]]と友好都市提携を結んでおり、積極的に国際交流にも取り組んでいます。「日本で最も美しい村」連合にも加盟し、美しい村づくりに取り組んでいます。
自然と歴史、そして人々の温かみが調和した本山
町は、訪れる人々を魅了する魅力に満ちた
町です。