本覚寺 (羽島市)

本覚寺の概要

本覚寺（ほんかくじ）は岐阜県羽島市竹鼻町にある曹洞宗の寺院です。その山号は真如山で、竹鼻城主の菩提寺として知られています。この寺院は、地域の歴史や文化を反映した貴重な遺産です。

歴史的背景

本覚寺はもともと天台宗の寺院として創建されましたが、その詳細についてはあまり知られていません。寺院は重要な地域に位置していたため、幾度となく兵火に見舞われ廃絶してしまうことがありました。ただし、永禄元年（1558年）に僧・玄沢祖栄の手により、曹洞宗の寺院として再建が行われました。

その後、天正8年（1580年）、竹ヶ鼻城主となった不破広綱が、先代の城主である不破綱村の菩提を弔うため、寺院の整備に乗り出しました。この際、源経祖玄が住職に任命され、寺はより充実したものとなりました。

しかし、歴史は平坦ではなく、小牧・長久手の戦いを経て不破氏は竹ヶ鼻城から追われ、その後も領主は度々変わりました。それでも、文禄元年以降には杉浦重勝という新しい城主が寺院を保護し、その存在を支えていました。

兵火と再建

歴史の運命はさらに変わり、関ヶ原の戦いに先立ち竹ヶ鼻城は陥落し、それに伴う兵火により本覚寺も焼失することになりました。その後、天和年間に乙先秀存を開山とし寺院は再興されますが、安永3年（1774年）には再び火災に見舞われ、再建されました。

明治24年（1891年）には濃尾地震の影響で、山門を除く大部分が倒壊し、その後大正4年には現在見られる伽藍が再建されました。これにより、本覚寺は立ち直り、その姿を取り戻したのです。

文化財と展望

本覚寺は、岐阜県に指定される文化財も抱えています。特に注目すべきは、美濃聖人として名を知られる永田佐吉の墓と、宇喜多一蕙（浮田一蕙斉）が描いた絵天井です。絵天井のうち「雲龍」は、濃尾地震により破損しましたが、1915年（大正4年）に名古屋の名工、森村宜稲の手によって修復されました。

本覚寺は、歴史的価値や文化的資源を多く持ち、地域の重要な精神的拠り所として今日まで存在し続けています。訪れる人々は、数世代にわたる歴史の重みを感じることでしょう。

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