本金西武

株式会社本金西武の歴史

株式会社本金西武は、秋田県秋田市を拠点とする地元百貨店・本金と西友が共同で設立した企業です。この企業は、その後西武百貨店（現在のそごう・西武）に吸収され、法人としては消失しましたが、店舗は現在も「西武秋田店」として営業を続けています。

本金デパートの創業

西武秋田店は、初代本間金之助が1850年に設立した小間物屋「本間屋」にルーツを持ち、1866年に現在の大町二丁目に移転しました。1872年には、山内由松が本間家に婿入りし、二代目本間金之助を名乗るようになります。この二代目は地域に貢献することに尽力し、1895年には貧しい家庭の子どもたちに教育を提供するための私設学校「福田学校」を設立しました。この学校は1927年までの長い間、地域の教育を支えました。

1952年には株式会社本金に改組され、1959年には「本金デパート」という名称で新たなスタートを切ります。この年、彼の実弟である山内末吉も別の店舗「辻兵呉服店」を開店させます。

経営の波乱

1964年、本金デパートは経営に苦しんでいました。5億6000万円の負債を抱えたことから、小玉得太郎が再建を請け負うことになります。彼は社内でエレベーターを備えた展望塔「本金タワー」を設置し、1971年までに負債を返済しました。

その後、小玉は西武百貨店との業務提携を結び、資本参加や商品提供を受けることに成功します。この提携は経営の安定に寄与しました。

1983年、日本海中部地震が発生し、本金タワーが崩壊してしまいます。この事故により従業員が被害に遭う痛ましい出来事がありました。

百貨店の変貌

1970年に秋田市の再開発計画が策定され、1974年に具体化します。本金は新たなビルに移転することを決定し、1983年には西友との共同出資で「本金西武」を設立しました。これにより、百貨店としての新しい一歩を踏み出します。

1984年、「ほんきん西武」が新しく開業しました。この新店舗には、多くの地元専門店が入居し、地域の人々に愛される施設となります。繁盛していたものの、2005年に西武百貨店に吸収合併され、「秋田西武」と名称を変更。その後、2009年に再び「西武秋田店」として運営されています。

現在の営業状況

2021年には、経営効率化の一環として3階の営業を終了し、現在は地階から地上2階のみの営業となっています。このように、歴史を背負った百貨店は時代の流れに合わせて変革を続けているのです。秋田の地に根付いた本金西武は、地域の皆様に親しまれる重要な存在であり続けています。

沿革の概要

• - 1850年（嘉永3年）： 本間金之助が「本間屋」を設立。
• - 1866年（慶応2年）： 大町二丁目に移転。
• - 1952年（昭和27年）： 株式会社本金に改組。
• - 1959年（昭和34年）： 「本金デパート」を発足。
• - 1983年（昭和58年）： 「株式会社本金西武」を設立。
• - 2005年（平成17年）： 西武百貨店に吸収合併。
• - 2021年（令和3年）： 3階の営業を終了。

このように、株式会社本金西武は創業から現在に至るまで、数多くの出来事を経験しながら地域に根付いていった百貨店です。

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