本間俊太郎

本間俊太郎：政治家、そして俳人としての軌跡

本間俊太郎は、1940年2月26日に宮城県中新田町（現在の加美町）で生まれました。父は政治家の本間俊一であり、幼少期から政治の世界に触れて育ちました。中新田小学校、中学校を経て、東京都へ移り、千代田区立一橋中学校、東京都立九段高等学校、中央大学法学部を卒業しました。中央大学在学中には、ペンクラブで作家の平井和正と親交を深めました。大学時代に父が急逝、学費を稼ぐために母が薬局を開業し、兄弟の学業を支えました。

大学卒業後、読売新聞社に入社し、東北総局、本社編集局で記者として活躍しました。1974年、34歳で中新田町長選挙に立候補し当選。以後4期に渡って町長を務めました。町長時代には、音響効果が日本一と評される中新田バッハホールを建設し、町おこしの成功例として全国的に注目を集めました。この功績により、「アイデア町長」として知られるようになります。

1988年、宮城県知事選挙に立候補し、当選。知事としては、慶長遣欧使節の帆船復元、仙台空港と仙台港の国際化、県立大学（宮城大学）の設立、宮城県立がんセンターの設立、宮城県立図書館、東北歴史博物館の建設、松島湾の浄化、貞山運河の復活、七ツ森の自然公園化など、数々の事業を推進しました。特に、大規模な公共事業を積極的に展開しました。

しかし、その一方で、大規模公共工事を推進する中で、建設業者との癒着が発覚。1993年には、ゼネコン汚職事件に発展し、贈収賄容疑で逮捕されました。この事件により、知事職を辞任。1997年には、懲役2年6か月の実刑判決を受け、収監されました。

服役後は、政治活動から一時的に身を引いていましたが、2001年に衆議院補欠選挙に無所属で立候補。落選したものの、4万票以上を獲得しました。その後も、衆議院議員選挙、大崎市長選挙に立候補しましたが、いずれも落選。2010年の大崎市長選を最後に政界から引退しました。

政治家としての活動と並行して、俳人としても活動しており、句集『超獄』を出版しています。また、著書には、『行政の文化化』『文化行政とまちづくり』『レッツラブ運動の展開』などがあります。著書や俳句を通じて、その思想や情熱を伝えています。

本間俊太郎は、その政治手腕とアイデアで地域振興に貢献する一方で、汚職事件によって失脚するという、毀誉褒貶の激しい政治家人生を送りました。しかし、その功績と波乱万丈な人生は、今もなお多くの人々の記憶に残っています。

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