本間博

本間博：将棋界に貢献した棋士の生涯

1958年7月13日生まれの本間博氏は、日本のプロ将棋棋士です。棋士番号170。大阪府出身で、森安秀光九段に師事しました。本記事では、彼の棋士としてのキャリア、華々しい活躍、そして引退後の普及活動に焦点を当て、その生涯をたどります。

奨励会時代からプロ入りへ

中学1年生から森安道場に通い始め、同道場に通っていた野田敬三氏と親交を深めます。高校1年生時には、野田氏と共に高校を退学して奨励会試験に挑戦するという大きな決断を下し、見事に合格を果たします。同期には、福崎文吾氏などの著名な棋士が名を連ねていました。

1985年6月10日、阿部隆氏と同日に四段に昇段しプロ棋士としてデビュー。しかし、その半年後には、のちに将棋界を代表する棋士となる羽生善治氏がプロ入り。以降、「羽生世代」と呼ばれる多くの若手棋士が台頭し、本間氏の活躍の場は変化していくこととなります。

順位戦と竜王戦での戦い

順位戦ではC級2組に7期在籍し、勝率は4割という結果に終わりました。「羽生世代」との対戦成績は1勝5敗と、世代交代の激しさを感じさせる結果となりました。1992年度には、降級点が累積し、フリークラスへ降級。しかし、竜王戦では第1期5組の3位決定戦で井上慶太氏を破り、4組への昇級を果たすなど、持ち前の実力を発揮する場面もありました。

フリークラス降級後は、C級2組復帰の規定を満たす成績を残すことができず、2003年3月、44歳で現役を引退しました。

引退後の普及活動

引退後も、本間氏は将棋普及活動に尽力します。その活動は国内にとどまらず、2007年7月には文化庁から文化交流使に指名され、2008年5月までパリを中心にヨーロッパ各地で将棋の普及活動を行いました。

2008年8月には、自宅に「本間将棋スクール」を開校。長年に渡る経験と知識を活かし、後進の育成にも力を注いでいます。

昇段履歴

1975年：奨励会入会（5級）
1977年：初段
1985年6月10日：四段（プロ入り）
1993年12月1日：五段（勝数規定）
2003年5月29日：引退
2006年4月1日：六段（引退棋士規定）
* 2021年4月1日：七段（引退棋士規定）

まとめ

本間博氏は、プロ棋士としてのキャリアだけでなく、引退後の普及活動においても大きな功績を残しました。彼の努力と情熱は、多くの将棋ファン、そして後進の棋士たちに大きな影響を与え続けています。将棋界の発展に貢献した、記憶に残る棋士の一人と言えるでしょう。 彼の功績は、将棋界の歴史にしっかりと刻まれています。

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